呟いてみましょう


 さて、この人たちは私を何歳に思ってたんだろうか。荻野さんに関しては昨日からの付き合いなんだが。もっちーさん、もとい剣持さんはまあしょうがないとして。


「本当に言ってるのか?」
『…逆に私を何歳だと思ってるんですか?』


 おそるおそる、と言った感じで聞いてきた荻野さんに逆に問いかける。なぜだ。そんなに私って童顔なの?嘘やん。確かにノアは童顔だったけども。いやだ、そんな事実クーリングオフしてやる。私は童顔ではない。


「……14くらいだと」
『…………剣持さんは?』
「……自分もです」


 ………マジで?本気でショックだ。確かに身長は低いけど。確かにちょっとは童顔だけどれども。14って…14っておま……それはねーよ…私は二十歳だよ…お酒も飲めるよ…

 もうなんだかいろんなことにショック。


『私、二十歳ですから。そこんとこ、よろしくお願いしますね。』
「「…………」」


 なぜ、目を逸らす。二人に目を逸らされたショックで私は真っ白になりそうだよ。常識人だと思ったのに裏切られた、だと…?そんなバナナ。いや、違う。ポジティブに考えよう。私は若く見られやすいんだ。そう、別に童顔とかじゃなくて。あ、胸だけはデカい。二十歳要素あったや。えへへ。嬉しくない。


『…まあ、それはいいとして、荻野さん、これから何処へ行くんですか?』
「…ヴァレンティーノについて、よく知ってるやつがいるからな。そいつらのところに行く。」
『荻野さん、私、梓ちゃんと遊んでます』


 速攻で提案した。嫌な予感がビシビシするんですよ。絶対、そのヤギに詳しいやつらって、アレでしょ?探偵。因幡さん。狼男。なんで関わるしかないのよ。イヤだわあ。絶対無理だわあ。それだったら超人遺伝子引き継いだ梓ちゃんと遊ぶほうがいい。絶対いい。昨日の夜に、梓ちゃんとお風呂に入ったときは、梓ちゃんの歯がサメみたいでドン引きしたけど、それでも可愛いからいいんだ。梓ちゃん、可愛い可愛いよ。でも、やっぱり若葉さんが一番可愛いアンド美人だと思う。

 って、それはどうでもいいんだった。


『とにかく、私家で若葉さんと梓ちゃんとお留守番してますうう』
「だが、あいつらに狙われているんだ。」
『私、防衛力高いんで大丈夫ですからあ』
「でも、リアさん、」
『リアじゃなくて美羽って呼んで欲しいなあ』
「あ、はい。えっと、美羽さん」
『剣持さん、かーわーいーいー』


 顔を赤くしながら、私の名前を呼ぶ剣持さんにうっかり癒された。

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