防犯、はじめました


せ〜か〜いでいち〜ば〜んお〜ひ〜めさま〜

 ルンルンと歌を歌いながら、パソコンを起動。監視カメラのモニターをチェック。泥棒がいた。


『わお。』


 泥棒、もといほっかむりをしたマフィア軍団。ヤギと殺し屋と袋。ぶっちゃけさあ、私ってば、キャラの名前は覚えてないんだよねー。ノアはもともと好きキャラだったから覚えてるんだけどさあ。あとドンも覚えてる。それぐらい。あ、主人公が因幡ってゆーのも覚えてるわ。それぐらいしか覚えてない。残念だわ。覚えてたら、ことごとくその名前の人物避けてたのに。
 つーか、もうそろそろこのマンションも変えどきかなあ。こんなマフィアが泥棒してくるなんて。くだらないことやってないで仕事しろマフィア。そしたらどこ行こうかなあ。あ、本気で警察に行くのもアリだよねー。もっちーさんに助けを求めて保護してもらいたい。もっちーさんなら、命懸けで守ってくれるって信じてますがなにか?まあ、お互いに顔知らないんだけどね。

 とりあえず。カタカタとパソコンを弄る。ポチリ、エンターキーを押すとアラ不思議。ビービー!思いっきり音が鳴る。ビクリと肩が震えたヤギを見てざまあww と、思いながらプププと笑ったら、バンッと銃声が聞こえて、モニターが真っ黒になる。くそぅ。殺し屋か。殺し屋の仕業なのか。すぐにカタカタとパソコンを操作して、モニターに三人組が写る。バッチリと画面越しに殺し屋と目が合った。

ここで思うことが一つ。
あれ?殺し屋って男だっけ?

 画面に写ってる殺し屋はあきらかに男だ。お世辞でも女に見えるなんて言えない。そして心なしか、私のことをストーカーしたあげく殺したイケメンに似てる気がする。あー。やだやだ。マフィアに近寄りたくない理由が増えたわ。つーか、近寄る気はないからな。


『よし。警察行こう。』


 画面越しに見える警備員を退かしてく三人組(主に袋。何故なら殺し屋はすぐに殺そうとするから。ヤギが必死で殺し屋止めてら)を見ながら、一大決心した。

 だってもう身元バレたし。警察にもっちーさんいるし。つーか、結局なんでマフィアは私のこと探してんだよ。そして、なんで私がここにいることバレたし。あーもう。


『引きこもりたあいわあ…』


 もうお願いだから、ゆっくりと自宅警備員させて欲しい。あ、絶対安全なところに。セキュリティばっちしなところに。まあ、安全じゃないとしても、安全なところにこの私がするけどね。いちおー自宅警備員ですから。

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