顔合わせ(一方的)、はじめました


 カタカタといじっていた手を止めて、監視カメラのモニターを凝視。うわあ、なんかアルビノイケメンと無口イケメンと体育会系美少女がいるう。ついでにモコモコひつじ。なにそれ恐い。偶然来たって信じてる。まあ、この監視カメラはマンションの外のだから大丈夫でしょ。うん。とりあえず鍵は簡単に開けられないように対ストーカー用になってるし、なんとかなるなる。
 そう結論付けてカタカタと左手にはパソコン。右手にはスマホ。両刀でさあ。


リア:なんか変なのが家の周りにいる
ケイ:なんでわかったの?
リア:監視カメラって素敵ね
ケイ:それ犯罪!!
リア:で、どうすればいいのかな
ケイ:ああ…シカトかあ
リア:で、どうすればいいのかな
ケイ:……警察に訴えれば?
リア:えーゆずキングさんみたいなストーカー予備軍がいる警察なんて信用できない
ケイ:ゆずキングさんの信頼のなさ!
リア:あ、でももっちーさんがいる警察なら信頼できる
ケイ:もっちーさんって?
リア:なんか可愛い人
ケイ:わかんないよ!
リア:とりあえずどうすればいいのかな
ケイ:じゃあ、探偵とかに相談してみれば?俺、探偵の助手やってるから融通効くよ?
リア:えーやだ
ケイ:わがまま!
リア:大丈夫。ケイくん好きだよ
ケイ:、
リア:友達として
ケイ:ああ、うん。わかってた、わかってたけどさあ!
リア:あ、変なのいなくなった
ケイ:マイペースすぎるよ!


 スマホを打ちながら思うこと。あー、やっぱりケイくんと話すと楽しいわあ。それにしたって、探偵の助手って、まるで髪フェチの助手の猫好きみたいだね。まあ、ケイくんはいろいろぶっ飛んでないから、違うと思うけど。
 ちなみに私たちが話してるのは、【オズワールド】ってゆー、オンラインゲームのチャット機能。私がヒマで作ったゲームだけど。まあ、それはどうでもいいのでスルーしてください。ぶっちゃけ、自宅警備員ってヒマなんだよね。管理人兼プレイヤーとして、楽しくやらせてもらってます。
 そんなこんなで、テロリスト組と顔合わせ(一方的)完了しました。


その頃のケイくん

「なに携帯見てニヤニヤしてるの?気持ち悪いよ、圭くん。」
「優太くん直球!もっとこう、オブラートに包もうよ!」
「なんだよ圭〜彼女かあ?」
「そんなんじゃありませんから!」
「「怪しい〜」」

からかわれてた。

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