向こう側へと続く道を消し去ってゆく
ツンと鼻につくのは男の匂い。
何度も何度も犯された。
ああ、もう貴方に愛されることはない
光なんていらない
もう、貴方を見る瞳はいらない
ほしくない
だって、貴方はわたしを蔑むでしょう?
『殺して…』
「このディオがそんな簡単に死なせると思うのか?」
『ぅ、あ、』
「死、など赦すはずがないだろう?」
『ぅあああぁあぁぁあ、』
やだやだやだやだやだやだもうやだ
やだよ、助けて、
『じょ、たろ、』
「……ふ、承太郎は貴様など助けに来ない」
グイッと髪を引っ張られる。カチリ、彼の深紅の瞳とわたしの瞳がかち合う。
「こんなにも、このディオの種を注がれた貴様など!」
『ぁ、あ、あ"あ"あ"、あ"!!!』
「私の子を孕むことを光栄に思うがいい」
ねえ、たすけて、
やだよ、すてられるの、
わたしのこと、すてないで、
すき、こんなにあいしてるのに
むすばれることはないのですか
きっと、全てが遅過ぎたのです。
( 12/15 )
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