十二歳の春。
最近、胸が出てきた。
てか、わたしって案外巨乳だった。あっはっはっは。ぱふぱふできるね、ぱふぱふ。笑い事じゃないんだけどね!てか、誰にもしないけどね!
わたしたちの住んでる場所は治安が良くない。だから、女が強姦されてることも少なくないんだよね。わたしだって、一回犯されそうになったもん。そんなわたしを犯そうとした男には鼻にグーパンやっといたけど。後日、たくさんの男を引き連れてきたときは、全員(いろんな意味で)再起不能にしてやったわ。フッ、ざまあ!
前世でシスコン野郎に言われて護身術やっといてよかったなあ、と思った瞬間でした。もう会うこともないお兄ちゃん、ありがとう。
なーんて感謝してた。
『ゃ、やだ、とうさっ、』
「うるせェなッ!黙ってろてーんだ!」
『ッ!』
この状況はいったいなに?
父さんがわたしの身体の上に馬乗りになって胸を揉みながら、笑う。
ディオはいない。
きっと、父さんのお酒代を稼いでる。
家には父さんとわたしだけで。
私の上に馬乗りになった父さんが下品に笑う。その目線の先にあるのはわたしの身体。
本能的にやられることがわかった。
『いやっ!やだやだぁっ!』
「チッ、うるせぇな!」
『うっ、』
私が叫ぶと、私の頬を拳で殴りつける。
無理無理無理無理ッ
なんでわたしがこんな男の相手をしなくちゃいけないの?やだ、やだよ。
血の繋がった、家族、なのに。
絶対やだ、
ビリィィイ!!
そんな音がして、わたしの着ていた服が実の父によって破かれる。
頭の中が真っ白になった。
『いやぁぁぁあああああ!!!!』