『でーきた!』
結局お菓子を作り始めたら止まらなくて、わたしの前にはクッキー、マカロン、マフィン、シフォンケーキ。
あぁ!久しぶりのお菓子作りはやっぱり最高!今まではお金に余裕もなかったし、砂糖やら小麦粉やらなんて買えなかったもん。てか、あの人がお酒ばっかにお金かけるから、わたしたちの生活に余裕なんてなかったし。
そんなこんなで久しぶりだから、すごく楽しかった。もう、ジョースター家さまさまだね!
前世(って、死んだ覚えはないんだけど)では、パティシエを目指してたわたし。やっぱり、料理すると心が落ち着く。
あーあ、甘いもの食べてディオとジョジョが仲良くしてくれればいいのに。
『んーっ!美味しい!』
パクリと、クッキーをひとつまみ。
口に広がるサクサク感が幸せですうへへ。
『よし。ジョジョにあげにいこー。』
クッキーとマカロンとマフィンとシフォンケーキをそれぞれ少しずつお皿に盛ると、ジョジョの部屋に向かった。
〆
コンコンとジョジョの部屋の扉をノックする。
『ジョジョ?入ってもいーい?』
「……サクラ?」
『うん。入るね?』
カチャリとドアノブを開けて部屋の中に入ると、大きな身体のジョジョがベッドの上でゴロゴロしてた。
ふふっ、可愛いなあ。
「サクラ?どうかしたの?」
『ジョジョがお腹空いてるかと思って、お菓子作ってきたんだけど…食べる?』
「食べる!」
わたしの言葉に笑顔で即答したジョジョにわたしも思わず笑みをこぼした。