「ようこそ。サクラくんにディオくん。今日から君たちは私たちの家族だ。」
そう言って笑ってくれたジョージ・ジョースタ卿にわたしもフワリと微笑む。
ううーん。いい人そうでよかった!
ジョースタ卿が執事たちに何か言ってる横で、ぽやぽやとそんなことを考える。チラリ、隣りを見ると、ジョジョと目が合った。
「さて、二人とも。私に着いて来なさい。君たちの部屋へ案内しよう。」
「はい。」
目が合ったジョジョと笑い合ってると、ジョースタ卿にそう言われて慌てて荷物を持とうとする。
すると、ジョジョが私の荷物を持ってくれた。
『あ、ありがと…「なにしてんだ、気安く姉さんの荷物に触るんじゃあないッ!」
「な…!僕はただ、」
『ディオ…?』
ディオがわたしの荷物を持とうとしたジョジョの手首をギリギリと握る。
なんで、ディオはそんなにジョジョに敵対心丸出しなんだろう?まさか原作通り、ジョジョを蹴落として財産を狙ってる…?
どうしよう。とゆーことは、My angel ディオがWRYYYYYYフラグ?原作ディオみたく死んじゃうの?
それはダメ!絶対!
『ディオ、荷物は自分で持つから…』
「姉さんが持つことない。召使いにでも持たせればいいさ。」
『そう、だね。じゃあ、早くジョースタ卿に着いて行こう?ジョジョ、ごめんね。ありがとう。』
ディオの服の裾を引っ張って、早く二階に行こうと誘う。
これ以上、二人を近づけさせちゃダメだ。原作通りはなんとしても回避せねば!
「おい、ジョジョ。先に言っておく。僕はイヌが嫌いだ。あのイヌを僕に近付けるなよ。それとーーー」
「っ!」
『ディオ?』
「今行く。」
ディオがジョジョになにかを耳打ちしたようだったけど、内容までは聞き取れなかった。
まあ、わたしには関係ないだろうけど。
とりあえず、ジョジョとディオを仲良くさせないとね!
あ、あとでダニー触りに行こーっと。
なんて、のんきに考えてたわたしは、ディオとジョジョの喧嘩の原因なんて考えることすらしなかった。