『ディオ、そんなにツンケンしないの。』
「チッ」
舌 打 ち さ れ た !
日々My angel ディオが原作ディオに近付いていくのを涙目で見守るサクラです。
ディオがいまだに(ジョジョだと思われる)男の子を睨んでるから止めたら、舌打ちされたよ。なにそれ泣きたい。
「あ、君たちはサクラ・ブランドーとディオ・ブランドーかい?」
「…そう言う君はジョナサン・ジョースター。」
「うん。よ、よろしく…」
「フンッ!姉さんの名前を軽々しく口に出すなよッ!姉さんは僕のものなんだからな!」
なにこの子。かーわーいーいー。
ヤキモチ?ヤキモチなの?
にやにやと、思わず頬が緩む。
『ふふー。ディオは可愛いね。』
ぎゅーっと、まだ私よりいくらか背の低いディオの頭を撫でてから、ジョナサンに笑いかける。
『よろしくね。ジョナサン・ジョースターくん。わたしのことは、サクラでいいから。』
「僕はジョジョ、ジョジョって呼んでくれ。」
『ふふ。じゃあ、あらためてよろしくね。ジョジョ。』
わたしとジョジョが握手をしている横で、ディオがジョジョを睨んでいたことには気が付かなかった。
「わんっわんっ!」
『わ、イヌだあ!』
そんなわたしたちのところに来たのは白と黒のブチが可愛いイヌ。
うわあ!可愛い!やっぱりイヌって可愛いよね!
ペロリ、わたしの手を舐めてきたイヌの頭をしゃがみ込んでグリグリと撫でる。
「そいつはダニー。僕の愛犬なんだ!」
「イヌなんて下等な動物を…」
『ディオ、イヌが嫌いだからってそんな言い方はダメ。』
「……フンッ!」
わたしの言葉に面白くなさげに鼻を鳴らしたディオはスタスタとわたしを置いて、屋敷へと向かって行ってしまった。
『ディオ…』
「サクラ、僕らも行こう?」
『…うん。ごめんね、ジョジョ。ディオも悪い子じゃないの。』
「大丈夫さ!これから、仲良くできるよう頑張るよ!」
ニッコリと笑うジョジョは、とても優しくて綺麗で、ドクリと心臓が高鳴った。