タケルくんが可愛い。
でもね、でもねこんなつもりじゃなかったんだよ!


『ベルゼブモン…私?私が悪いのかな?小さい子の初恋奪っちゃった。』
「……太一たちが出てくるぞ。」
『うそっ?!マリンエンジェモン!こっちにかもん!』
「(………こいつ馬鹿だ)」


ベルゼブモンがそんなことを考えてるとは梅雨知らず、ベルゼブモンの言う通りピラミッドの方に顔を向けると太一たちがピラミッドから出てきたところだった。
ちなみにヤマトたちはタケルくんの爆弾発言にまだ固まってる。そしてそれを揺さぶるガブモンたち。
タケルくんとトコモンは私に抱きついてるよ!
可愛いよ!でも、こんなはずじゃなかったんだよ!


『やっぷーい!!!』
「奈留?!」
「奈留、?」
「姉さん!!」


私が太一たちに手を振ると三人とも驚いてた。
グレイモンたちは頭に?状態。
そりゃそうだよね!
三人は降りてくると同時に私に駆け寄る。


『えへ、久しぶりん!』
「久しぶりじゃないでしょ?!私、ずっと心配してたのよ!?」
『ごめんね、空。心配してくれてありがと!だぁいすき!』


空は私に駆け寄るなりお説教。
私はそんな空が好き。私の親友。


「本当に姉さんなんですか、?」
『うん。一人にしちゃってごめんね、光子郎。寂しかったよね。』
「っ、もう、一人にはしないでください、」
『うん!頑張るねん!』


泣きそうな光子郎の頭を優しく撫でる。
本当にごめんね、光子郎。
私、今嘘ついた。
今から太一と一緒にリアルワールドに帰るんだった。

大切な家族に私は嘘をつきながら、太一に笑いかけた。

mae ato
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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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