「結局あんたらはなんなのよ!!」
私がミミとヤマトにもみくちゃにされていると今まで忘れていたエテモンに話しかけられた。
エテモンってなんでオネェ口調なんだろう?
変だよね。
『わたしたちー?選ばれし子どもだよん。よろしくねー。それより、ナノモンはピラミッドの中だよん!』
「は?それ本当なのかしら。」
『うん。本当だよ』
私がにっこり笑いながらそう言うと、エテモンはなにかを考える素振りをした後ガジモンと一緒に笑天門と書かれた車に乗ってピラミッドの方へ行ってしまった。
『よしっ、後は太一たちなら大丈夫だよね!』
「あぁ。太一たちならなんとかなるだろ。…それより、奈留は俺たちがデシタルワールドに来てたこと知ってたのか?」
「確かに…僕たちがなにをしてたのか知ってるみたいだし。」
『うん。知ってたよ。みんながデジタルワールドに来た時、私も近くにいたしね。』
てゆうか、みんなが気付いてないだけで私ずーっと一緒にいたんだよねー。
今考えると、私ってばストーカー?
「っ、じゃぁ、じゃぁなんで奈留さんはあたしたちのところに会いに来てくれなかったの?」
『うーん、それは太一たちが帰ってきたら話すね!大丈夫!嫌いになったわけじゃないよ!みんな大好き!っと、それよりタケルくんはいいの?』
私の言葉を聞いてヤマトたちははっとなったようにタケルくんの名前を呼ぶ。
「お兄ちゃぁん、大丈夫だった?」
「あぁ。奈留が助けてくれたしな。」
『タケルくんだよね!よろしくね!私、奈留だよん。トコモンくんも約束守ってくれてありがとう!』
私はにっこり笑って自己紹介をする。
本当はタケルくんとは小さい頃に会ってるんだけどね。
トコモンくんはタケルくんの側から私のところにとことこと寄って頭を擦り寄せてきてきゅんとした。可愛かったー!
ちなみに、ガブモンたちはマリンエンジェモンとベルゼブモンとお話ししてる。
とりあえず私はトコモンを抱き上げた。
うーん、可愛いよー!
「奈留さんって……、あの時のお姉ちゃん?」
『!タケルくん覚えてたの?』
「やっぱりお姉ちゃんだったんだ!」
「二人とも知り合いだったのかい?!」
タケルくんが覚えているとは思わなかったので思わず驚く。
だって確かあの時タケルくん二、三歳だったんだけどなぁ。
『タケルくんが小さい時に会ったことあるのー。確かヤマトはその時いなかったんだよねー。』
「僕ね、僕ね大きくなったら奈留さんと結婚する約束したんだよ!」
「は、」
「え?」
「えぇえぇぇえぇえええええぇえええ???!!!!」
そういえばそんな約束もした気がする。
もじもじしながら「僕のお嫁さんになって…?」なんて言うタケルくんが可愛すぎていいよって言った気がする。
え。でもあの約束ってまだ時効なのかな?
「奈留さん約束覚えてる?」
『う、ん。まあ。でもタケルくんって私のことお姉ちゃんって言ってなかったけ?奈留さんなんて他人行儀だからお姉ちゃんでいいよ?』
「うーうん!だって奈留さんがお姉ちゃんだったら結婚出来ないもん!だから奈留さんでいいの!」
そう言ってにぱーって笑うタケルくんは可愛いなあ。
私はヤマトと丈さんとミミと一緒に放心しながらそんなことを考えていた。
助けて、ベルゼブモン!マリンエンジェモン!