『じゃあ私たちも行こっか!』


夜も明けた頃。
あの子たちがイカダに乗ってファイル島から離れていくのを、木の上から見守りながらマリンエンジェモンとインプモンに言う。

昨日、マリンエンジェモンが偵察から帰った後はひどかった。

なんかマリンエンジェモン怯えてるし。
さらにインプモンはそれを見て、額に手を当ててやっぱりかとか呟いてた。

んん?なんで?わからない。

インプモンに聞いたら、「変なもん引き寄せやがって…」って言われた。

理不尽ってこのことだね!
私、なんにもしてない!

とりあえず、昨日は三人肩を寄せて仲良く寝た。
インプモンのご飯は美味しかった。
魚うまし。


「で、どうやってサーバー大陸まで移動するんだ?」
『ん!それは考えてあるよん!ね!マリンエンジェモン!』
「ね!奈留!みたいな!」


私とマリンエンジェモンはそう言って顔を見合わせて「ねーっ!」と笑い合う。

そんな私たちに呆れたようにため息をついているインプモンはもはや通常運転なのだ!


「で、どうするんだ?」
『ホエーモンにマリンエンジェモンが頼んどいてくれたよ!』
「えっへん!みたいな!」
「そうか。」
「『ツッコミは?!』」
「よーし。歯をくいしばれー。」
「『……ごめんなさい』」


マジだった。
インプモンの目がマジだった。

怖かったね。マリンエンジェモン。
うん。怖かったみたいな。

私たち二人はアイコンタクトをする。
しかしインプモンはそれすらも見透かしたように拳を私たちに見せつけてきたので、私たちはお口にチャックをしました。まる。

突っ込まないインプモンなんて、ケーキに生クリームがないようなもんだよ!



mae ato
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