ファイル島の森の中に降りると私はベルゼブモンからインプモンに退化させる。
ベルゼブモンは身体が大きすぎるんだよね!

…なんか、私より大きいってムカつく。ので、インプモンのほっぺたをギュッと掴んどいた。ら、殴られたけど、気にしないキリッ。

インプモンに戻したところで適当な場所に腰を下ろす。


「で、話ってなんなんだ?」


インプモンの言葉に私はにこっと笑って言葉を返した。

その時、私は変な笑顔じゃなかったかな?ちゃんと笑えてたかな?なんて、考えながら、私の膝の上を陣取るマリンエンジェモンの頭を撫でる。


『ん、私の生まれる前の話よん』
「生まれる前〜?」


マリンエンジェモンは興味深々のように身を乗りだし、インプモンはただじっと私の目を見て耳を傾けた。


『んー…まずね、二人はなんで私があの子たちに干渉しないか分かる?』
「めんどくさいからみたいなぁ?」
「だるいからじゃないのか?」


え?私ってばこんなふうに思われてたの?
なんだろう。シリアスな場面なのに私泣きそう。


『違うからね。私はそんな子じゃないもん。』
「いや、だいたい合ってるだろ」
「奈留はめんどくさがり屋さんだもんね〜みたいなぁ。」
『私は優等生だお』
「口調からして嘘くせェ」「嘘はよくないみたいなぁ」


マリンエンジェモンは笑ってたけど、インプモンがすごく真顔で泣きたくなった。


『……まぁ、それは後で話すとして。私はね、生まれる前の記憶があるの。』
「「?」」


二人は意味がわからないとでも言うように首を傾ける。
私はそれに笑いながら、今まで言わなかったことを口にした。


それは私の《記憶》のお話。

mae ato
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