『うるさい!貴方になにがわかるの?!関係ないでしょ!次に、そんなこと言うなら、この金属器、捨てるから。』


金属器を見せながら、そう告げる。

それでも、青いマギは悲しそうな顔を見せるだけ。

うるさいうるさいうるさいうるさい。
やめてよ。わたしの本心を暴かないで。

すべてに決着をつけるんだから。


『今から、わたしのいう事を聞け。マギ、この迷宮の金属器を探して。』
「なら、その笛を返しておくれ。その笛がないと、ダメなんだ。」
『っ、』


ゴルタスもモルジアナも、わたしを見てる。
そう、二人を返さなくちゃ。二人を守らなくちゃ。

わたしは、二人の主人だから。


『わかった、わかったから、早く!』
「あんた…、なんでそんなに焦ってんだよ?」
『うるさい、関係ない。』


わたしの肩に触れようとしたアリババ・サルージャの手をパシリもはたき落とす。

早く、早く終わりにしないと、黒いマギがこの迷宮の扉を閉めちゃう。


「…誰だ?……王になるのは。」


その大きな姿が目に入ったとき、わたしの瞳から、ポロリと涙が一雫こぼれた。





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