変態ピエロや暗殺一家とは関わりたくありません。


ジリリリリリ!

目覚まし時計のようなものが、試験会場に鳴り響く。

始まるまでに、某変態ピエロが知らない人の腕ちょんぱしたり、某暗殺一家長男の視線が痛かったのはスルー。

絶対に!関わりあいにはなりたくないですよね!


『助手さん、大丈夫ですか?』
「……(コクリ)」


起きたばかりで、まだ眠そうな助手さんを支えて歩き始める。


「申し遅れましたが、私、一次試験担当官のサトツと申します。これより皆様を二次試験会場へ案内いたします。」


確か最初は持久走で、次は料理試験。で、三つ目は覚えてませんけど、四つ目の試験が番号の札を取り合うものだった気がします。うろ覚えですけど。
とりあえず、助手さんの番号札と自分の番号札をカバンの中にしまった。


「……(ひより、走るのだいじょーぶ?)」
『ああ、それなら心配しないでください。ちゃんと、妖精さんのものを使わせていただきましたから。』
「……(よかった)」


助手さん可愛い助手さん可愛い。

何を隠そうわたしに体力なんてものは皆無です。念の修行は完璧ですけど、体力なにそれ状態ですからね。わたし。

そんなわたしにも安心、妖精さんの体力ふえーるを使わせていただきました。
(*体力ふえーるとは!棒のような物体で大気をかき混ぜると、かき混ぜた人物の体力が増えるという画期的な代物である!)
ちなみに助手さんは現在最強状態なので、そんなのなくても平気です。

そんなことを考えながら走っていると、後ろからドンッと押されて、そのまま転びそうになる。
慌てて、体制を持ち直しました。


「わっ!ごめんなさい!」
『いえ、だいじょう……ぶ、』


変態ピエロと暗殺一家にも関わりたくはありませんけど、貴方たちにも関わりたくはないんですよ。


「ほんとにごめんなさい!」
「いえ、本当に大丈夫ですから…」


この世界の主人公なんて!


関わりなんて遠慮したいです

( 14/18 )






「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -