守銭奴?なんのことですか?


お金とは人生において、とても素晴らしいものだと、わたしは思うのです。

お金があれば、なんでもできる。

あとは、助手さんと妖精さんがいれば、わたしには充分です。


「にんげんさん、にんげんさん。」
『はい?なんですか?』
「ひとがたくさん、びりびりなので、さようならー」
『へ?』


さっそく妖精さんがログアウト。
前途多難です。


『えーっと、ステーキを二つ。弱火でじっくりでお願いします。』


ザバン市のとある定食屋さんにて。
わたしと助手さんはすでに、ハンター会場に着こうとしていました。

前世の記憶が少しでも残っていて、本当によかったですよね。おかげさまで、ここまで来るまで、とても楽ちんでした。
ちなみに、妖精さんはinわたしのポケット。人混みが苦手のようです。


「……(もぐもぐ)」
『助手さん、食べますねぇ。』
「……(美味しいよ)」


わたしの目の前には、ガッツリステーキを食べてる助手さん。本当に食べるとは。

助手さんが勧めてきますけど、とてもじゃありませんが、わたしはそんなガッツリ食べられません。


「……(ごちそうさまでした)」
『はい、よくできました。』


手を合わせた助手さんの頭を撫でつつ、口の周りについているたべかすをティッシュで取る。

助手さんにトキメキが止まりません。
可愛い、可愛いです、助手さん。

チンッ!

「……!(着いた!)」
『ですね。では(あんまり行きたくはないですけど、)行きましょうか。』


かくして、ハンター試験会場に到着!


やる時はやるのです。

( 12/18 )






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テーマ「人外ファンタジー」
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