病んじゃったウーゴくん

アラジンが、ジンを見つけた。
見つけてしまった。

花と二人っきりで過ごした生活は予想以上に心地が良くて、もっと、ずっと花と一緒にいたい、そう、願った。

ここにいれば、花は元の世界の年齢よりも年をとることなんてない。
ずっとずっとずっと、一緒にいられる。

出したくない。花をこの部屋から、ずっと、永遠に出したくないんだ。


『ウーゴくん、アラジン、ジンを見つけ、』
「イヤだ、」
『ウーゴく、ん、?』


不思議そうに首を傾げる花を、重力魔法で作った人形が拘束する。

イヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだ!!!!!

一人になりたくない。
もう、花と逢えないなんて、
話せないなんて、


『ウーゴくん、私、いかなく、んぐっ、』
「イヤだ、イヤだイヤだイヤだ、花、俺を置いていくの?この部屋で、俺を一人にするの?花は、俺より、アラジンを、取るの、?」


感じたことのない気持ちに胸が張り裂けそうになる。
8型魔法で作った植物が、花の口と手を拘束する。
花の口から俺を否定する言葉を聞きたくない。

ずっとずっと俺といてよ。
俺と一緒にこの部屋で、


「お願いだから…」
『っ、』


花を愛してる。
アラジンのところになんかいかないで。

俺を見て。俺を優先してよ。
俺だけの、花でいて欲しいんだ…

ゆっくりと、花を拘束してた植物が花を解放する。


『ウーゴくん、』


ねえ、俺、もう一人はイヤだよ

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