子育て日記 バルバット編2

そんなこんなではや一週間。
なんとか、私は生きていられてる。
でも、安定した仕事にはつけなくて、日々生きていくのが精一杯。


「このクソガキ!!」
「ひっ、」
『!』


そんなある日、路地裏を通ると、罵声が聞こえて、次に聞こえたのは女の子の小さな悲鳴。

それに驚いて、走ってそちらへ向かう。

すると、そこには兄妹であろう男の子が、女の子を庇いながら、殴られてる。


『やめてください!』


思わず、叫んでしまう。

でも、こうしないと、この子たちは哀しい子になっちゃう。
人から殴られて育った子は、哀しい気持ちと人を憎む気持ちを持ってしまうから。


「俺のガキなんだ!どうしようが勝手だろうが!!」
『お願いです。どうか、やめてあげてください。お願いです。』


少しの硬貨を彼に渡す。
靴磨きや貴族の方の部屋を掃除して、もらった本当に少ないお金。

男の人は、私からそのお金を奪い取ると、また何処かに行ってしまった。


『大丈夫?』
「あんた、なん、で、」
『!とりあえず、手当てしなくちゃ!』


今にも気絶しそうな男の子と、震えて動けない女の子を抱き上げると、今私が住んでいる場所へ走った。

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