アラジン 8歳

アラジンが最近甘えん坊。
もう8歳なのに。

でも、それがちょっとだけ嬉しい。


『なんて、親バカかなぁ?』
「はは、花らしいと思うよ。」
『ふふ、ウーゴくんも可愛くて、私は幸せだよ。』


私の言葉に、青い顔を真っ赤にするウーゴくんが可愛い。

いつまで経っても、私の可愛いに慣れないウーゴくん。ほんと、可愛いよねぇ。


「ね、ね、花さん。一緒に遊ぼう?」


ウーゴくんと話していると、相手にされなくていじやけたのか、口を尖らせたアラジンが私の服の裾を引っ張る。

あぁ、可愛いなぁ。


『そうだね。なにで遊ぼっか?』
「僕はねぇ、花さんをギュッとしたいな。ギュッてしてもいいかい?」


もじもじと私にそんなことを言うアラジンが可愛くて、笑顔を浮かべながら、腕を広げてアラジンを受け入れる体制を作る。


『おいで。』


その瞬間、アラジンが私の腕の中に来る。

年々重くなるアラジンの体重に、アラジンは大きくなってるんだなぁ、って思って嬉しくなる。

ぽかぽかと暖かくなる気持ちに、笑みが零れる。


『ねぇ、ウーゴくん。』
「ん?」
『私ね、この世界に来て幸せだよ。』


腕の中にいるアラジンを強く抱き締めながら、ウーゴくんに笑いかける。

すると、ウーゴくんが嬉しそうに笑みを零したのを見て、私はやっぱり幸せだなぁって思ったの。

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テーマ「人外ファンタジー」
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