歓迎会だったりするのです。(18/18)


あれから普通にカルタちゃんは帰ってきたらしい。
無事でよかったです。


『お姉ちゃん、双熾くん、お兄ちゃん、ありがと!』
「別にたいしたことはやってない。」
「もったいないお言葉です。」
「おー。」


それぞれの言葉になんだか嬉しくなって、満面の笑みを零した。





「おかえりなさーい & 妖館へようこそ」

パーンッ!

マンションに着いて、扉を開けるとそんな音がして歓迎された。


「な…?」『……すごーい』
「うふふ、驚いた?」
「なんだこれは…」
「歓迎会よ」


丸いショートケーキのうえにWelcomeと書かれたプレートを持った野ばらお姉さんか優しく微笑む。


『野ばらお姉さんとカルタちゃん、ありがと!』
「お礼は私のお願いでいいわ。」
『?うんわかったあー!』


ぎゅーっと野ばらお姉さんに抱き着くと、そう言いながら頭を撫でられたので、コクリと頷く。
すると、野ばらお姉さんに抱き着いた隙間に、困ってるようなお姉ちゃんが見えた。


『お姉ちゃん、』
「蝶々…、僕は」
『私、お姉ちゃんと一緒にいたい』
「……ああ」


私ね、少しだけズルい子なの。
お姉ちゃんは私のお願いを断らないで聞いてくれるから、それを利用してる。


『お姉ちゃん、ごめんなさい…』


ポツリと呟いた言葉は、誰にも届かない。




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