テンションが高かったりするのです。(14/18)


「蝶々さま…本当に行ってしまわれるのですか…?僕を捨てて…」
『えっと、』
「蝶々さま…!」

「トイレぐらいは普通に行かせてやれ!」


お姉ちゃんの言葉に、御狐神くんが手を離すと、すぐに私はトイレに急行した。

私たちが今いるところは、デパートというところです。

初めて来る場所だから、ドキドキワクワク!
それにお姉ちゃんも御狐神くんも一緒だよ!

なんで、ここにいるかって言うと、携帯を買いに来たからと、お兄ちゃんのお買い物の付き添い!

私、携帯持つの初めてだから楽しみ!


『それにしても、お兄ちゃん、まだ来ないねぇ。』
「ふん。すぐに来るだろ。その間、これでも食べて黙って待ってろ。」
『シフォンケーキ!お姉ちゃんありがとー!』


お姉ちゃんがくれたシフォンケーキをパクリと一口食べる。

うまうまー!


「……御狐神くん、何を撮ってるんだ…?」
「蝶々さまの食べ姿は可愛らしいですね。」
「(…蝶々の側にいる許しを出さないほうがよかったかもしれない。)」


美味しいシフォンケーキを食べてる私の横で、お姉ちゃんと御狐神くんがそんなことをしてたのは知らない。


「悪りー悪りー、待った?」
『あ!ケーキだ!』
「え。俺よりケーキなの?」


お兄ちゃんが帰ってくると、その手に持ってるものに目を輝かせる。

ケーキ!ケーキ!ケーキは美味しいんだよ!


「ケーキ?…なんか今日はらしくないな。」
「何で。俺とケーキ。超しっくり。」
「君とカップ麺ならなんの疑問も持たないが。」

『お姉ちゃんとお兄ちゃんって仲良しだねぇ。』


お姉ちゃんの初めての一面になんだか嬉しくなる。

やっぱりお姉ちゃんもお兄ちゃん大好きなんだよね!私もおんなじ!お兄ちゃん大好き!


「確かにそうですね。」
「は?君たちの目は節穴か。」
「蝶々の頼れるお兄サンでもあるぞー。」
『きゃー!』


そう言ってグリグリと私の頭を撫でるお兄ちゃんににこぉっと笑う。


「あ、俺のことはお兄様って呼んでいーぜ。」
「蝶々さまと凜々蝶さまのお兄さまのような方でしたら是非そのように…」

「呼ばんでいい。」


お姉ちゃんのキレのある突っ込みに一人パチパチと手を叩いた。




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