不思議美少女に遭遇したりするのです。(9/18)
『うー…』
敵だ。敵がいる。
「どうした、蝶々?早く食べろ。」
『うー、うん…』
箸でヤツを掴む。
ベーグルサンドに挟んであったお肉。わたしはいつまで経っても、お肉に慣れない。
なんで、お肉って、この世にあるんだろ。
べ、別に嫌いじゃないんだけど、苦手…
ちなみに、御狐神くんはわたしの朝食を用意したあと、お姉ちゃんの朝食も用意するらしく、ラウンジから出て行った。
「…蝶々、今日の僕は野菜が食べたくない気分だ。君にあげよう。その代わり、君の肉を僕にくれ。」
『お姉ちゃん…!』
「は、早くしろ。」
『うん!』
わたしの箸でつかんだお肉をお姉ちゃんの方に持って行く。
『あーん。』
パクリ。
知らない子が、お姉ちゃんの口に入るはずだったお肉を食べた。
……あれ?
もぐもぐ、と口を動かす謎の美少女。
「ありがとう…美味しかった……」
『えっと、どういたしまして…?』
知らない子はとっても美少女だった。
お姉ちゃんも美少女だけどね!
でも、知らない子なので、一応お姉ちゃんの後ろに隠れる。
「……おはようございます…」
「?おはようございます…」
「………………誰?」
「君が誰だ。」
お姉ちゃんのツッコミが的確過ぎて、拍手を送りたくなった。
それにしても、可愛いなぁ…
「私…髏々宮カルタ…SS…二号室…人を守ってます」
「…四号室の白鬼院凜々蝶…です。…蝶々、僕の後ろに隠れるな。君みたいな子とお似合いの奴が来たんだ。君はせいぜいその子と仲良くしてればいい。」
ぴょこん、とお姉ちゃんの後ろから顔を出す。
お友達になれってことかな…?
『わ、わたしは、白鬼院、蝶々です。よろしく、お願いしますっ』
ペコリ、お辞儀をして髏々宮さんに挨拶した。
ら、とんがるコーンをもらった。
「お近付きのしるし…」
髏々宮さんは不思議な美少女でした。
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