お久しぶりの弟 
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ブラブラと歩いていると、シナ先生に土井先生への資料をお願いされた。

引き受けると、シナ先生は「きり丸くんと久しぶりにお話してきたなさいな。」って頭を撫でながら言ってくれて嬉しかった!

シナ先生だぁーいすき!


『山本シナ先生から資料を届けにきました』


なので、私は今忍たま長屋にいるのです。


「入りなさい」
『失礼します』


土井先生に許可をもらって部屋の中に入ると、土井先生しかいなかった。
土井先生に資料を渡しながら、キョロキョロとあたりを見渡す。

わぁー忍たま長屋ってこんな感じなんだ!
あんまりくのたま長屋と変わらないや。


「どうかしたか?」
『あっ!なんでもないです!これ資料です』
「そうか。悪いな。」
『失礼しました』


礼をしてあいさつをして、部屋から出る。

よし!おつかいは完了!
きりちゃんに会いに行こっ!

……あれ?でもきりちゃんってどこにいるんだろ?

…とりあえず歩いてみよっかな!


「あれ………?なんでここにくのたまがいるんだろう……?」


あー見つかんないなぁ………
きりちゃんも私がいるのを感じてくれればいいのにっ!


「あっ!そこ危ないよ!」
『え?わひゃっ』ドンッ
「大丈夫っ?」


声が聞こえて振り向こうとすると、何故か地面がなくなって、ドスンッと尻餅をついて落ちる。

なんじゃこり?落とし穴?
あ、空が遠いなぁ……

誰か穴からのぞいてるけど眩しくて見えないやぁ


『大丈夫ですよー』
「引っ張りあげるから僕の手掴んでくれる?」
『あっ、ありがとうございます!』


私がその腕に掴まると思い切り引っ張りあげられた。


『ありがとうございました』
「どういたしまして。ここは危ないから気をつけてね 君はどうしてここにいるの?」
『あっ私雪兎って言います!えっと私、弟を探してて………』


そうだよね……
くのたまがここにいたらおかしいもんね………
怒られたらどうしよう……


「怒ってるわけじゃないからね?大丈夫だよ」
『よかったです……あれ?でもなんで私が思ってること分かったんですか?』
「雪兎ちゃんの顔に書いてあったよ」


……やっぱり私って分かりやすいのかな
そういえば、ユキちゃんたちにも言われたことあるや。


「あっ僕は不破雷蔵だよ よろしくね」
『不破先輩ですね!よろしくお願いします!』
「せっかくだから、僕も弟探すの手伝うよ。それに雪兎ちゃん一人じゃ難しいでしょ?」


不破先輩ってとっても優しい!
忍たまにも優しい先輩いたんだ!


『えっとじゃあ、お願いします!』
「はい。お願いされます。」


フフフ、と笑いながら、私の頭を撫でると、不破先輩は私の手と自分の手を繋いだ。

優しい先輩に会えてよかったぁ。

 

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