委員会に入ります 
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「では、今から委員会を決めたいと思います。委員会は入るか入らないか自由ですからね。」


学園長先生の話で入学式が終わり、私たちは教室に戻ってくのたまの友を配られた。


『(それにしても委員会かぁ。)』


私、どうしようかな。
アルバイトもしなくちゃだし。


「雪兎はどうするの?」
『あ、トモミちゃん、ユキちゃん、おシゲちゃん。』


そんなことを考えながら、うーんと悩んでいると、トモミちゃんとユキちゃんとおシゲちゃんが私に話しかけてきた。


『私、どうしようかなって。アルバイトもあるから。』
「アルバイト?」
『うん。私、両親いないから、学費自分たちで払うしかないの。』
「えっ………あ、ごめんなさい………」


私の言葉にトモミちゃんが罰が悪そうに謝る。

気にしなくていいのになぁ。
きりちゃんがいるし、お友達ができたから、私幸せだもんっ!


『大丈夫だよー?私、1人じゃないから!兄弟もいるし、これからはトモミちゃんもユキちゃんもおシゲちゃんもいるもん!』
「「「っ!雪兎/ちゃん、かわいい/でしゅ!」」」
『?ありがとう?』


なんで私が可愛い?って話になったんだろ?

それに首を傾げていると、トモミちゃんが頭を撫でながら一つの提案をした。


「雪兎委員会やりなさいよ!」
『え?でもアルバイト………』


やってみたいけど、アルバイトしないと学費払えない…


「アルバイトなら私たちも手伝うわ。委員会は忍術の勉強にもなるかはやったほうがいいわよ。」
『でも……アルバイト手伝わせるなんて悪いし…』
「大丈夫でしゅよ!おシゲたち友達でしょ…?」


不安そうに私をみるおシゲちゃん。

あ、そっか。お友達だから、
ちょっとくらい頼ってもいいんだ…


『!うんっ!ありがとう!』


私、いい友達が出来たなぁ。
みんな優しいし!
きりちゃんに早く言いたいや。


『でも、委員会ってなにがいいんだろ…?』
「そうねぇ。雪兎なら火薬かしら?」
「あ、図書もいいんじゃないかしら?」
「おシゲは用具がいいと思いましゅ。」


三人から次々と出されている委員会に目を丸くする。

わぁ…たくさんあるんだぁ。
黒板を見ると、三人が次々と言う委員会にはない委員会。


『ねぇねぇ、体育委員会と会計委員会は?』
「あー……体育と会計はねぇ……」
「毎回、その二つの委員会と保健が嫌がられるわよね。」


その言葉に私とおシゲちゃんは首を傾げる。

なんでそんなイヤがられるんだろう…?

すると、おシゲちゃんが代表でトモミちゃんとユキちゃんに聞いてくれた。


「?なんででしゅかー?」
「保健は別名不運委員会で不運な子が集まる委員会だから。」
「会計は地獄の会計委員会だから。」
「体育は体力が必要だからよ。」
『ほー。体力かぁ……私、体育委員会にしようかなぁ?』


体力あったらアルバイトに有利だよね。
それに、強い人からも逃げられるし……


「!いいの?」
『うん。体力欲しいし……それに、みんなやりたくないなら私がやるよ。あ、やりたい人いたらいいよ?』

《…………………》


途端に静かになる教室に、体育委員会って本当に人気がないんだなぁ、と思ってしまう。


「…いないみたいね。」
『じゃあ、私体育委員会でお願いします!』


とゆうわけで、委員会は体育委員会をがんばります!

きりちゃんはどこの委員会かなぁ?

早く、お友達ができたこととか、委員会のこととかきりちゃんに話したいなぁ!


 

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