この世界にさようなら 
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「おまえなんか死んでしまえばいいんだよ!」


頭にガツンと女の人の声が響いた。

なんで?わたし、わるいことしてないよ?おかあさんとおとうさんは?


「おまえの母親が、わたしの息子を殺したのよ!化け物!」


わかんない。わかんないよ。

おかあさんとおとうさんは、仲良しだもん。

わたしといっしょにいてくれるもん。

だから、おばあさんのいってることはうそだよ。


「ねぇ、雪兎ちゃん。この石をわたしにたっくさん頂戴な?」


いやらしい顔をした叔母さんが嗤う。

できないよ。おかあさんがダメって怒るもん。


「っ………。むっかつくわねぇっ………。あんたは化け物らしく私の言うこと聞いてればいいのよっ!!」

バシンッ

そんな音がして私はぶたれた。
衝撃で身体が飛ぶ。


いたい!なんでっ!!
わたしは化け物じゃないもんっ!!
おとうさんは、わたしのこと「いい子だね」ってほめてくれたもんっ!!


「あっそう。でも、残念ねぇ。あんたは大好きなお父さんに、二度と会えないのよ。」


うそつきっ!!


「このっクソガキ………っ。まぁ、いいわ。あんたが死ねば会えるんじゃない?」


うそだよ。おかあさんは、わたしよりつよいもん。
おとうさんだってつよいもん。


「っ………。ホントにうざいわ。死ねっ!!」


グサリ、私のお腹に鋭い刃物が刺さる。

ダラダラダラと私のお腹からはたくさんの赤色。

いたい。すっごくいたいよ。
なんで?わたしはイラナイの?


「あはっ。たっくさん出てるじゃない。私の氷泪石。あはははははははははは……」


わたし、きえちゃうのかなぁ?
声があんまりきこえないよ。




真っ暗まっくらマックラ。


しにたく、ないな。

 

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