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ここかな?
うっわあ、すっごく緊張するよー。
友達できるかなぁ?

目の前にはくノ一教室と書かれた扉。

そこで、ドキドキと入るか入らないか立ち竦む。


『(ドキドキ)』
「あら、あなた一年生?」
『ひゃっ!』


突然後ろから聞こえてきた声にビクリと体を震わせる。

びっくりしたびっくりしたびっくりしたーっ!

後ろを振り向くと、可愛い藍色の髪の女の子。


『えっ?あっ!そうです!」
「私トモミ!よろしくね!」
『わ、私、雪兎です!よ、よろしくお願い致します!』
「ふふふっ。致しますってなにー!雪兎って面白いわね!それに敬語じゃなくていいのよ?」
『えっ?……恥ずかしい。えっと、あらためて、トモミちゃん!よろしくね!』
「こっちこそよろしくね!じゃあ、入りましょう?」


そう言って手を差し伸べるトモミちゃんの手をとると、私たちは教室に入った。

部屋に入るとトモミちゃんの友達である、ユキちゃんとおシゲちゃんとも友達になった。

友達が出来てよかった!
それにみんな優しい!

先生がこないので、みんなでお話してると、大変なことを知ってしまった。


『えーっ!ユキちゃんとトモミちゃんって二年生だったのっ?』
「そうよ。」


た、たしかに大人っぽいとは思ってたけど、まさか本当に年上だったなんて!
今までずっと、タメ口聞いてたよ…、
どうしよう…


「でも、くの一教室の上下関係って基本ないわよねー」
「?なんででしゅか?」
「くの一教室は人が少ないのよ。それに今は、4・5・6の上級生がいないのよ。」
「そっ。だから、下級生はみんな友達って感じなのよ。」
「だから、私たちに先輩はつけないでよね。特に雪兎。」
『(年上なら敬語つけなくちゃだよね?先輩もつけなくちゃ。)…………へ?』


ぐるぐると考えていると、突然私の名前が呼ばれて、気の抜けた声を出してしまう。

あわわっ、どうしよ、恥ずかしい!
きりちゃん助けて!


「だーかーらー、今までと同じでいいからね!」
「そうよ。気をつかったら逆に怒るわよ。」
『なんで、私の思ってることがわかったのー!』
「雪兎ちゃんは、わかりやすいでしゅよ?」


そんな顔に出てるかなぁ?

ぺちぺちと顔を触ってみるけど、わからない。

そんなことをしていると、突然声が聞こえてきた。それに反応して教室の前を見ると、天井から綺麗な女の人が降ってきた。


「さて、みんなお友達はできたかしら?これからは、この教室で勉強していくことになりますからね。」


!?!?!?
い、今いきなり美人の女の人が出てきた!
さ、さすが忍術だなぁ。


ドロン
「では、自己紹介から始めますよ。くの一教室を担当する山本シナと申します。よろしくお願いしますよ。」


!?!?!?!?
と、思ったら今度はお姉さんからおばあさんになった!
え?なんでぇ?


『??????』

「(ちょっと雪兎混乱してるわよ。)」
「(かわいいわね。)」
「(雪兎ちゃん、大変そうでしゅね。)」


忍術学園は不思議がいっぱいでした。


 

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