そんなわけで、滝川さんに女だってバレちゃったナマエです。てへぺろ。
どうしよう、とか思ってるけど、まあ大丈夫か、とも思ってる。だって、滝川さんにバレたからってどうってこともないしねー。
だって、滝川さんだし!
まあ、ようするになんにも考えてないってことだね!えへ!
てゆーか、腕が痛いのよ。右腕が。
まあ、なんとなるなるなーる。たぶん。
「ジョン、」
『ん?どうしたんどす?』
「聞きたいことがある。」
そう言ったナルとジーンに嫌な予感はしたんだよ。嫌な予感はさぁ。
けど、逃げられなかった。だって、後ろのジーンの笑顔が怖かったんだもん!
『…いや、ボク、』
「ちょっとだけでいいんだ。」
「すまないな。」
地盤沈下じゃないか、ってナルとジーンが調べてきて、でも違う!悪霊だ!ってなって、ナルとジーンが消えてから二日後。
ぶっちゃけ、めんどくさくなってた私。
もう私いなくてもいいじゃん。
私、放置していいじゃん。
あ、でも一応ジョンだからいないとダメかあ、とか思いながら帰ってた帰り道。
今日の夜ご飯は和食希望!とか自分で作るのに思ってた帰り道。
呼び止められました。拉致られました。
『で、なんどす?』
「君は、何者だ?」
『……どういうことですか』
事務所的なところに連れて来られた私。
そこで言われた言葉に、眉を顰めて思わず素で答える。
んー、私って、ずっとジョンの名前でやってるからバレやしないんだけど。
「あのね、ジョン・ブラウンっていう神父はいないんだよね」
『へぇ…調べたんどすか?』
「…気になることがあったからな」
いやん、私って責められてる?
ニコニコ笑いながら、本音を隠して淡々と話す。
いやあ、そこまで調べるとは思わなかったわ。
てゆーか、私ってちゃんとしたエクソシストではないし、バレないと思ってたんだけどねー。
『まあ、ボクのことは気にしないでください』
「うーん…そうもいかないんだ。ごめんね?」
『は、』
ごめんね、ってジーンが本当に、本当に罰の悪そうな顔をしたときだった。
むにゅむにゅ、と鷲掴みにされる私の胸。
わあ。サラシ巻いてるのに、なんて気持ち良さそうな音を出すんだろう。
思わず、私が固まったのも悪くないと思うんだ。うん。てゆか、私に悪いところないよ!
『な、な、』
「やっぱり…」
「ジョン、おまえ、女だな?」
なんでこの二人、いっせいに私の胸揉んでるの?
精神おばさんでもこれは泣きたいよ!
いろんな意味でね!
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bkm