そんなわけで次は私の出番らしい。
久しぶりの出番にお姉ちゃん張り切るよ!
とか言ってみる。てへぺろ。
いつも着る神父の服に腕を通す。
ちなみに胸はサラシで思いっきり締めてる。ので、すごく苦しい。いやマジで。
それから聖水と聖書を持って、私はお祓いに向かった。
『天にまします 我らの父よ。願わくば御名をあがめさせたまえ。』
そう言いながらパシャリと聖水をまく。
そのまま言葉を続けていると、パンッパンッと何かの響く音がした。
チラリと天井を見ると今にも崩れそうだ。
さて、私はどうすればいい?
その@:逃げる
そのA:お祓いを続ける
そのB:能力を使っちゃう
正解は!
「ジョン!危ないよ!出て!」
隠れC番の麻衣ちゃんが来たら逃げるでしたー!
私が出たと同時に天井が落ちる。
うん。本気で危機一髪だった。
『麻衣ちゃん、おおきに。』
「ううん。ケガがなくてよかった!」
ニコッと笑う麻衣ちゃんに癒された。
なので、ジクリと熱い右腕は隠すことにした。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
ナルの解散命令に帰ろうとする。
すると、滝川さんに右腕を掴まれた。
『んぁっ、』
ばっか!滝川さんばっか!
そこ、痛いのに!すごい痛いのに!
「…ジョン、こっち来い。」
『ん?なんどす?』
泣きそうになるのを我慢して目を細めて答える。
ぶっちゃけ滝川さんの目が恐いから行きたくない。
「おまえ、ケガしてるだろ。」
『な、にいう……っ!』
「やっぱりな。」
この人悪魔だ!
確かめるとは言え、右腕に力込めやがりました!
なにこれ、尋常じゃないくらい痛い。
本気で死ぬ。
「とりあえず、俺の家で治療しねぇとなぁ。」
『ぁ、いえ、病院行きますわ。』
「なんか言ったか?」
『…堪忍してください。』
笑顔が怖いなんて思ったの初めて。
そのまま滝川さんに連行され、治療された。
まったく。別によかったのに。
「おまえ、こんなのよく我慢してたなぁ…、」
『ボク、我慢は得意なんや。』
「それって自慢することじゃねぇと思うぞ。」
ドヤ顔で言ったら突っ込まれてしまった。
ちょっとお茶目っただけなのに。てへぺろ。
とりあえず、さっさと帰って着替えたいんだけど。
胸が苦しくて倒れそう。
「顔色悪いけど、どうかしたか?」
『そやろか?』
「あぁ。なんかあるなら言えよ。」
私の頭を撫でくりながら言う滝川さんにしばし考える。
うん。いいや。
素直になろう。
『ちょっと着替えたいんで、部屋借りてもよろしいやろか?』
「おー。別にいいぞ。」
『おおきに。』
頭を下げて、滝川さんの案内してくれた部屋で着替えようと服に手を伸ばす。
上を脱ぎ、やっとサラシをとろうと意気込んだところで、ふすまが開いた。
「おい、着替え俺の使……、え?」
『……………てへぺろ。』
滝川さんに胸見られちゃった☆
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bkm