あいらぶにっぽん! 6


ポルターガイストが起こったらしい。

さらに三つ編み少女が襲われた(笑)の映像を見せられた。ぷぎゃー。

まあ、それはいいんだけどさぁ。


「いいかげんに認めたら!?ここにはよくない霊がいるのよ!」


一人の女の子(しかも着物美人)に文句言ったりするのいくない。


「…もう一度中を見てきますわ。」
「素直に間違いでしたっていえば?」
「……この校舎に霊はいませんわ。」


そう言って出て行った原さんの憂いを帯びた表情が忘れられません。


『原さん一人じゃ危ないですやろから、ボクついてきますわ。』
「あ、じゃあ、ぼくも着いていくよ。」


そう言って手をあげたジーンにヒクリと顔が引きつる。

いいよ。来なくて。
私一人で十分です。


『ほな、行きましょか。』
「うん。」


そしてナチュラルに手を掴むな。
今は男同士なのに!ジョンにホモの噂がたったりしたらどうするんだぁぁあ!!!!


「どこ行くの?」
『とりあえず、原さんを見つけなあかんから、ボクは二階探すんで、ジーンさんは一階探してもろうてええですか?』
「でも、一人じゃ危ないよ。」
『ボクも男なんで大丈夫、』
「ぼくが。」
『……………(ツッコミたい!)』


私じゃなくてジーンかよ!
びっくりだよ!

え?天然?天然なの?

ニコニコしてるジーンにツッコミたい衝動に駆られつつも、私はしょうがないと思い、ジーンと手を繋いだまま二階にいるであろう原さんを探す。

ちなみに言っておくけど、断じてホモじゃないからね!
ジョンは女の子好きだからね!
あ、私は女の子だったったった。てへぺろ。

そんなことを考えていると、原さん発見。


『原さ……!』


校舎が揺れた気がした。
それに驚いてジーンの手を離して、原さんのところに走って向かう。


「えっ、ブラウンさん?」
『ここ、いろんな意味で危ないですわ。あんまりモノとか触らんほうがええで。』


原さんの手首を掴んでニコリと笑った。

ほんと、危ない危ない。
あともうちょっとで着物美人にケガさせるところだったよ。
そんなの許さない。


『ジーンさん、ほな、戻りましょ?原さんも、ここには幽霊いるかいないか、分かりましたやろ。』
「…えぇ。やっぱり幽霊はいないわ。」


ニコリと微笑む原さんはやっぱり着物美人だった!

助けてよかったです。
その微笑みだけで、日本食五杯はいけます。
あ、私ってばもとから大食いだった。てへぺろ。


ちなみに、私たちがみんなのところに戻ったあとで、二階の壁が崩れ、みんながまた幽霊幽霊騒ぎになったのは、もう知らん。


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