I need you! 18


そして私たちが今いるのはローグタウン。
人がたくさん。

さらに詳しく言うと、私とナミがいるのは、


『どうかな?』
「微妙だ。」「おおっ!お似合いでお客様っ!」

『これは?』
「ない。」「ほーっ!エレガントで!!」

『じゃあ、これ…』
「無理」「エレメントで!!お客様!」


お洋服屋さん。

お店の人とそんなことを繰り返すこと、約一時間。
服は山のように積み上がってる。


「こちらすべてお買い上げで?!」
「いらねェ。」
『え、』


ナミってば、私にあれだけファッションショーさせといて、すべて却下らしいです。
お店の人も、私もかわいそう。

って、言ったら、

「じゃあ、あの一番露出激しかったの買うか。きっと、サンジ辺りが喜ぶぜ。」
『ごめんなさい。うそ。嘘です。』


一番、恥ずかしかった服を買いそうなナミを説得するの疲れた。

私、弟の将来が心配です。
こんなんで、彼女出来るのかなぁ?

背中に【彼女募集中】の張り紙付けてあげたいよ。


「…なに、考えてんだ?」
『えっ?あ、なんでもないよ!』


ジッとナミの背中を見ていたら、視線に気付いたナミが、ギロリと睨んできたので、慌てて笑ってごまかす。

やだ、なんでこんなに勘がいいの?


「とりあえず、次の店行くぞ。」
『え、』


ナミに手を掴まれると、私はズルズルと次のお店に連れて行かれた。

あぁ、ナミの目がキラキラしてる…

これは、当分ナミから解放されないな、と小さくため息を吐いた。




ナミがたくさん、本当にたくさんの量の服を買ってるのを遠い目をしながら見る。

自分の分もあるんだろうけど…、積み上げるくらいに買わなくても…


「ナマエ、荷物は俺が持つから、お前は持たなくていいぜ。」
『え、大丈夫だよ。私も持つよ?』
「いいんだよ。俺に全部任せろ。な?」
『えぇ…、』


私の弟のイケメン具合に、ちょっと落ち込む。

お姉ちゃんに、そんなイケメンになってもしょうがないのよ。もっと、他の女の人にイケメンになって。

そんなことを思いながらも、二人で外に出る。


「ん…?」
『どうしたの?』
「空気が変わった…」


そう呟いたナミにつられて、空を見上げるけど、残念ながら私にはわからないです。

だって、航海術なんて持ってないもん。


「しょうがねぇなぁ。」


そう言って、ナミがまたお店に戻っていく。

それを待っていると、今度は何故か男の人に絡まれた。


「ねぇねぇ、君一人?」
『?違いますよ。二人です。』
「へぇ、丁度いいね!俺たちと遊ばない?」


あれ?これってもしかして、ナンパっていうものかなぁ?
てゆか、そっちは五人くらいいるのに。
二人と五人って丁度よくないよね。

なんて思いながら、ニコニコと笑って誘いを断っていると、肩を掴まれた。


「俺のになんか用?」
『あら、ナミお帰りなさい。』


なんだか、変だなって思ったけどスルーすることにする。

きっと、俺の姉さんって言いたかったんだよね。
ナミはあわてんぼうだなぁ。


「はぁ?男かよ!」
「なぁ、姉ちゃん。こんな男ほっといて、俺たちと遊ぼうぜ!」
「あ“?」
『あ、』


なんだか今、ナミの怒りに触れた気がする。


「醜男が調子乗ってんじゃねぇぞ。あぁ?ナマエがてめェらなんかと釣り合うか。」
「あぁ?!」「なんだ、このクソ男!」
『あー…、』


ナミに殴りかかろうとする男の人たちに、ご愁傷様と、手を備えた。


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bkm
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