船は今、グランドラインに向かってます。
『んー…眠い……』
みんなが何か騒いでる横で、ゾロくんと一緒にゴロンと横になる。
ずっとあの、アーロンの部屋で監禁状態だった時、ずっと寝ていたせいか、一日中起きてるのがすごく辛い。
うぅ…
本当に眠いよぅ…
「あ…」
「あ…」
「あ、」
「ぐー」
「お。」
『眠いけど、寝ちゃダメ。眠いけど、寝ちゃダメ』
「あああああーーーっ!!!!」
この叫び声で、ウトウトしていた頭も一気に覚醒しました。
▽
「なっはっはっはっ!おれ達は“お尋ね者”になったぞ!!三千万ベリーだってよ!」
『そっかー。よかったね。ルフィくん。』
「おう!」
嬉しそうなルフィくんの頭を麦わら帽子の上から撫でる。
なんだか可愛い。
ナミもこれくらい可愛げあればいいのにな。
「…こりゃぁ、東の海でのんびりやってる場合じゃねぇな。」
「なぁなぁ、すげェだろ?おれすげェだろ?」
『うん。すごいよ。さすがルフィくんだね。』
「にっしっし!」
ぐるぐると私の周りを囲むように、そう聞いてくるルフィくんに、すごいねーと言って頭を撫で続ける。
「おい、なんか島が見えるぞ?」
ゾロくんの言葉に島を見る。
えーっと、確かここで何かあったような気がする…
あ、でも、あんまり思い出せないや。
アラバスタのところは結構覚えてるんだけどな。
「見えたか…あの島が見えたっつーことは、いよいよ“偉大なる航路”が近付いてきたってことだ。」
『あそこには、ローグタウンっていう有名な町があるんだよ。…かつての海賊王G・ロジャーが生まれ、そして、処刑された町。』
「海賊王が死んだ町…!」
「行くか?」
船長の言葉は最初から決まっていた。
prev next
bkm