バンッと扉を開けて久しぶりの家にはいる。
『ベルメールさん!』
目の前にいるベルメールさんの首に手をまわして抱き着いた。
「ふふ、ナマエはいつの間にこんなに甘えん坊になったのよ。」
『だって、ずっと逢えなかったんだもん!ベルメールさんが、ベルメールさんが生きてて、私、嬉しかったんだよ…!』
ギュッとベルメールさんを抱き締めてグリグリと甘える。
「私も嬉しかったに決まってんでしょ!ナマエともう一回逢えたんだからね!」
『うん!ベルメールさん大好きだよ!』
私の頭を撫でてくれるベルメールさんが大切。
すごくすごくすごく大好きで大切な人。
でも、
「なんかあったの?」
『え…?』
「眉間にシワ。あんたは昔からわかりやすいからね。」
『そうかなぁ…?』
「お前たち、わたしのことを忘れてないか…?」
「あら?私は忘れてないわよ。」
『あれ?ゲンさんいたの?』
きょとんとゲンさんを見る。
すると、呆れた目で見られてしまった。
「お前なぁ、」
「とにかく、ゲンさんはちょっと黙ってて。今は私がナマエの相談聞いてるんだから!」
『え、ベルメールさん?私、心配事なんてないよ?』
ベルメールさんから離れて椅子に座ってクスクス笑う。
「あんたねぇ、私に隠し事できるはずないでしょうが!」
『いたっ、』
すると、ベルメールさんに頭をポカリと叩かれた。
ちょっと痛い。
「ほら!なにがあったの?」
『うー…別にないよ?ただね、ルフィくんが、』
ポツリポツリと、さっきあった出来事を話した。
話し終わると、なんだかスッキリした。
『あ、でもね、ナミとは離れちゃうけど、私はベルメールさんと一緒にいるからね!大丈夫だよ!』
「ばっかねぇ…。」
『んなっ、』
「あんただって、本当はナミと行きたいんでしょ?別に行ってもいいのよ?」
そう言うベルメールさんにムムッと口を尖らせる。
ベルメールさんは私と一緒にいたくないのかな?
それとも、
「だーっ!なんでそんなにマイナス思考なのよ!」
『だって…』
「私はあんたが好きだからこそ、あんたのしてほしいことをやってほしいのよ。」
「わたしもベルメールに賛成だ。お前は昔からナミに遠慮していたしな。」
私の頭を撫でる二人に笑みを零した。
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bkm