I need you! 11


泣く泣く私はナミを男の姿に戻した。

女の姿のほうが可愛いのにな。もったいない。


「ナミは男だったのか?」
「あぁ。…騙してて悪いな。」
「別に気にしねぇ!どっちにしろナミはナミだろ?うちの航海士だ!」


シシシ、と笑うルフィくんにほっこりと胸が温かくなる。

うんうん。本当にナミはいい人見つけたね。
私も一安心です。


『あ、じゃあ、私は邪魔しちゃ悪いし、まだ挨拶してない人もいるからもう行くね?』
「やだ!」
『え、』
「おれの仲間になるまで離さねぇ!」


グルグルと私の身体にルフィくんの腕が巻きつく。

え、これ、どうしよう。
チラリとナミを見ると、

あ、ダメだ。


「おい、ルフィ。てめぇ、俺のナマエに気安く触んじゃねぇ。」
「?」


ギラリと、ルフィくんを睨みつけるナミ。

ナミはシスコンで困る。
好かれてることに悪い気はしないけど…
やっぱり、健全な男の子に育って欲しかったな。


『ナミ!シスコン発揮しないで!』
「俺はシスコンじゃねぇよ!」
『(シスコンだと思うよ?)』


とりあえず、ベルメールさんに逢ったらチクろうと思った。

どうどうとナミを落ち着かせてから、いまだに私の身体に腕を巻きつけてるルフィくんと向き合う。


「やっと終わったか?」
『(半分以上ルフィくんのせいなのに!)……うん、まあ、いいや。それでね?仲間になるって話はちょっと待っててね。私も、ほら、いろいろあったから。ね?』
「イヤだ!仲間にする!」


そう言い張るルフィくんにたらりと冷や汗が出る。

これでも私は前世、ONE PIECEが好きだった。
だから、こう言い出したルフィくんが諦めが悪いことを識ってる。

とりあえず、うん。
しょうがないよね。


『ルフィくん、【離して。】』
「ん?」
『【それから私がいいって言うまで待て。】』


それからニコッと笑うと、ドクターの家を出た。

後ろでルフィくんがなにか叫んでたけど、知らないフリ。


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bkm
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