私の物語の最終章まであと少し。
ロケット団のボスにあってひみつのコハクを手に入れた。その前には、サファリゾーンのポケモンを捕まえた。
ギャラちゃんが仲間になった。
ここまでは予定通りだった。
ふたご島 中央渓谷
『…半袖はちょっと寒いかも。』
木も草もみんな枯れてる森の中をブルリと震えながら歩く。
途中、ロケット団がいるのがわかった。
六個のモンスターボールからポケモンを出す。
ゴン、ピカ、ブイ、ニョロ、フッシー。
それからギャラちゃん。
ほんとは、ギャラちゃんを出すことは私的には心配。でも、レッドが出してたから。
大丈夫。ギャラちゃんは大丈夫。
そんなことを思いながら、みんなを見ると、ピカとフッシーとニョロが警戒するように後退る。
でも、ゴンとブイは興味があるらしく、ギャラちゃんを怖がってないようなので安心した。
『ピカたちはそんなに怖がらないで?ギャラちゃんはロケット団のせいで凶暴だったんだから。ね、ギャラちゃん。』
私の言葉にギャラちゃんが擦り寄ってくる。
それを撫でていると、後ろからベトベトンが襲いかかってきた。
『っ、』
《ピーー!》
ピカが私を庇おうとするところを、ギャラちゃんがそれよりも早くベトベトンを退ける。
それに加勢しそうにない三匹には、あとでお説教することを心に決めて、私はブイとゴンだけでギャラちゃんを加勢することに決めた。
『ゴン!』
《カビっ!》
『フリーザーを氷の中から出して!』
体の大きなゴンが氷の中に入ったフリーザーを出そうとドシドシと歩く。
「させるか!やれ!ベトベトン!」
それをロケット団が止めようと、ベトベトンがゴンの元へ向かう。
『止めて!ギャラちゃ…!』
《ガァァアァアァ……!!》
ギャラちゃんを呼ぼうとすると、ギャラちゃんの目は、ロケット団に実験台にされたときの目に戻ってる。
っ、私が、しっかりしないから…!
『ブイ、ギャラちゃんのきもち、分かるよね?』
《ブイッ!》
そのとき、ゴンがフリーザーの氷を壊した。
パァァア!と氷から出るフリーザーは輝いてて、綺麗で、
ロケット団には渡しちゃいけない。
ギャラちゃんのことは、私たちだけで解決しないと。フリーザーに力を使わせちゃダメだ。
キッと決意を込めた瞳でロケット団を仰ぎ見た。
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bkm