彼の軌跡をなぞる私 10



エリカさんが出すポケモンはモンジャラ、マダツボミ、ラフレシア。

勝てるかわからない。
でも、やってみなくちゃ。


「いざ勝負!」
『避けて。フッシー。つるのムチでモンジャラの足を、』


エリカさんの声が掛け声のように、モンジャラが出してきた攻撃をフッシーは避ける。

それからモンジャラの足をつるのムチで掴むと、そのままモンジャラを壁に叩きつけた。


「っ、やりますわね…」
『フッシーありがとね。…ニョロ。』


フッシーを撫でてからモンスターボールに入れると、ニョロを出した。
エリカさんが出したのはマダツボミ。


『ニョロ、思いっきり近付いて。』
「なっ、マダツボミ!はっぱカッター!」
『冷凍パンチですべて落として。』


ニョロはマダツボミのはっぱカッターを冷凍パンチで落とす。
でも落としきれなくて、ダメージをおったところもあるようだった。

まあ、関係ない。
だってそれくらいでニョロは倒れない。

私の考えの通り、ニョロはダメージを気にせずにマダツボミに近付いた。


『冷凍ビーム。』


これで、マダツボミも終わり。
あとは、ラフレシアだけ。

ラフレシアはモンスターボールから出ると同時にはなびらのまいを繰り出す。


『ピカ、かげぶんしん。』
《ピッ!》
「強いですわ…!ラフレシア、つるぎのまい!」


かげぶんしんに花びらがまとわりつく。
でも、ピカはそれを一人避けていた。

ニヤリ、笑う。


『ピカ、でんじは。そのままでんこうせっか。』
《ピー!》
「!!ラフレシア!」


終わった。
ふー、と息を吐く。

みがわり、使わなくてすんだな。
ポケモン図鑑に載ってる技名を見ながらぼんやりとそんなことを思った。



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bkm
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