暗い暗いオツキミ山をカスミさんと一緒に歩く。
ギャラドスを捕まえた後、オーキド博士に電話すると、オツキミ山とロケット団の話をしてくれた。ちなみにギャラドスはカスミさんに返しました。
それで、私たちはレッドと同じようにここ、オツキミ山にやってきた。
『ピカ、明るくしてくれるか?』
《ピカッ!》
『ありがとな。』
私の言う通り、素直に明るくしてくれたピカにお礼を込めて、頭を優しく撫でる。
すると、ピカは気持ち良さそうに目を細めた。
それにフワリと笑ってピカを抱き上げ、私の肩に乗せた。
そのままカスミさんと話しながら、オツキミ山を歩き続ける。
すると、ゴツンと私は岩のようなポケモン、サイホーンに当たった。
「子どもがこんなところを、ウロついてはダメじゃないか…。」
そう言いながら私たちを囲むたくさんのロケット団。よかった…何も変わってない。原作と同じ。
それにホッとして胸を撫でる。
それからスゥっと息を吸って次のセリフを叫んだ。
『おまえら、ロケット団だな!』
「ホウ、我らの名前を知っているとは…、何者だ?」
『答える必要なんか…、ない!勝負だ!』
私の頭の上に乗っていたピカが下りて戦闘体制にはいる。
ピカは負けない。
「ゆけっ!いわおとしだ!」
『オレのピカにそんなの通じるか!』
ピカは岩を静電気のようなもので集めてそれを尻尾でサイホーンに当てる。
ここはゲームの世界じゃない。
ようはなんでもアリな世界。
応用が効くピカは負けないよ。
「まったく、しょうがないガキどもだ。ロケット団にはむかうとどういうことになるか…、ひねりつぶせ!」
ロケット団の幹部がそう言って取り出したのは何か注射器のようなもの。
それを、男はサイホーンにぶっさした。
すると、みるみるうちに変わるサイホーンの姿。
「ま、さか、あなたたち、あたしのギャラドスにそれを…?」
「ん〜〜?なんだって?実験はそこら中でやったからな。いちいち覚えちゃおれん!」
「ゆ、許せない…!ヒトちゃん!」
そう言ってカスミさんはヒトデマンを出す。
ヒトデマンはすぐにサイホーンから進化したサイドンに強力な水鉄砲を繰り出す。
一瞬、行けるかと思った。けど、
『っ、』
サイドンは強力なつのドリルで水鉄砲を弾き飛ばした。その拍子にカスミさんは壁に体を打ち付けて気絶してしまった。
『ピカ!』
「ムダだ!やれ、サイドン!」
サイドンはピカを踏み潰そうと、足に力を込めドリルを回しながら、私に岩を飛ばす。
『お願い、ピカ!』
ドッカーン!
「ワハハ…!どこを狙っている!」
『ピカを、ピカを馬鹿にしないで!ピカ!』
《ピーカチュッ!》
ズゥゥゥウウゥウゥンン!!
ピカは十万ボルトで岩を壊す。
すると、大きな音がして私たちとロケット団の間に大きな岩が落ちた。
その隙に、私はキョロキョロと辺りを見渡して見つけた月の石をポケットにいれて、フッシーとニョロを出してカスミさんとヒトデマンを担いでオツキミ山を抜け出した。
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bkm