「おい…俺の名前にナニしてんだよ、あ?」
……あるぇ?誰、この人。
ララって一人称俺だったっけ?え?こんなに口悪かったっけ?
思わず涙も止まって、口を開けてララを見る。
私と目が合うと、ララは蕩けるような笑みを私にくれました。わーイケメン。それからすぐに、宇宙人に目を合わせる。
……目が、目が笑ってないッス…
「で、俺の名前にナニしてくれてんの、ギ・ブリー。」
「ち、近付くな!こいつがどうなってもいいのか!」
『んんっ、』
宇宙人がそう言いながら、私の胸を鷲掴みにする。
もおおお!!やだぁあああ!!
「……何が狙いだ?」
「お前はオレたちの姫の夫となってもらう!この女と別れろ!!」
それ、ただの痴話喧嘩ーーーっ!!
「はぁ?なに言ってんの?俺が名前を選んだの。お前たちの姫だかなんだか知らないけど、俺は名前以外とセックスするつもりないから。」
『ララ…』
キュンとも出来ない。
最終的に辿り着くのはそこですか。この野郎。
この万年発情期め。
「なら、オレの本気見せてやるよぉぉおお!!」
宇宙人がそう言いながら、またまたメタモルフォーゼする。
まるで某七つの球を探す話に出てくる敵キャラの宇宙人みたいです。助けて、サイヤ人。
「ララ…最後の忠告だ。オレたちの姫と結婚しろ。でないと、この女。見れない身体になるぜ?」
『ひっ!ぁ、あっ、ん…』
触手が私の胸の頂に触れたあと、むにゅむにゅと私の胸を揉みくだす。
瞬間、電気が走ったようになる身体に涙が出そうになる。てゆーか、もう半分涙目です。
ひぃぃい!!どんな嫌がらせですかぁあ!!
「そう…お前、死にたいんだぁ。」
「『ひっ!』」
あれ?なんか宇宙人とハモった?
気のせいかな…?
とりあえず、今はララの目が危ない。
思わず、助けられる立場の私でさえ、悲鳴をあげてしまうくらい、ララの目はイッてました。
「ご、ごめんなさい!!」
「はぁ?」『え?』
宇宙人が何故か謝った。
てゆーか、ララの眉間のシワがぁあ!!
美少年ェ…!
「…は!ち、違う!今なら許してやる!許してやるから、それ以上近付くなよ!」
「あぁ、別に許さなくてもいいけど。」
「……は、」
「だって、俺は許す気ねーもん。」
あ。宇宙人死亡フラグ立った。
いまだ触手に縛られながら、私は一方的に宇宙人を殴る素敵笑顔なララに、なにも言えなかった。
……ガクブルなんですが。
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bkm