間に合ってます。 5


身も心もボロボロな結城名前です。

なんとか貞操は守れたけど、ボロボロですよ!
とりあえず、西連寺くんがイケメンでした。

さっすが西連寺くん!


「名前、早く帰ろう?」
『帰ろうじゃないですよ!ララはなんで私の家に居座ろうとしてるんですか!』
「だって、名前が約束したんだよ?」


あれは決して約束とは言いません。
恐喝って言います。


「それに地球でも結婚したら、一緒に暮らすものでしょ?」
『いやいや!結婚しませんから!!』


そんな可愛くコテリと首を傾げても無理なものは無理ですからぁあ!!
美少年め!!


『そもそも!私はララのこと好きじゃありませんから!!』
「僕のこと、好きじゃない…」
『そーゆことです!帰れ!』


あ、ポロリと本音が。

てゆうか、本当に無理!!
なんでララは女じゃなくて男なんですか!
男体化なんて今時流行りませんからぁぁああ!!


「あ、僕は別にそれでもいいから!」
『そんなバナナ!』


グッ!じゃないですよ!
そんなどや顔されても困ります!


《ララ様…》
「なに?」
《私にはだんだんララ様の狙いが読めて来たのですが…》


………うん。このさい、スルーしようと思う。

関わっちゃ駄目。関わっちゃ駄目です。


『では!さようなら!』
「あ、逃げるな。」
『逃がしてぇぇええ!!』


そのまま、さようならしようとしたけど、あえなく失敗。
首根っこ掴まれた。


「ララ様っ!」
「!あ、ザスティン。」


関わりたくない関わりたくない×無限大

この人って、ララのなんかあれでしょ?お守役みたいな人。
ぜっっっったい!関わりたくない!


「さァ!私と共にデビルーク星へ帰りましょう!ララ様!」
「ざぁんねん。僕、帰らないから。てゆーか、帰れない理由できたし!」


あ。なんかイヤな予感。


「僕、ここにいる名前を好きになったの。ね?名前。」
『ひぃっ!』


ペロリ、私のほっぺたを舐めながら、お守役の人を挑発するように見るララに殺意が。

もう、この人たちに関わりたくないよう!


「あ、僕の名前に手ぇ出したら怒るからね!」
「しかしララ様!」
「しかしじゃない!」
「デビルーク星王妃は普通の女に務まるものではありません!だから、王は銀河中から有志を募ってお見合いを…」
「それがイヤだって言ってるんだよ!」


もうイヤ。
なんで、私がこんなことに巻き込まれなくちゃいけないの。
だいたい、なんで私がリトに成り代わったりなんてしちゃったの。

もうムリです。


「どーせ、父さんは僕なんかどうでもいいんでしょ!僕が誰に孕ませるかが大切なんだ!」
「いーえ!そんな事はありま『いい加減にしてくださいっ!』


ぐちぐちぐちぐち。

喧嘩なら、地球外でやってください!


『デビルーク星の後継ぎだとか、お見合いだとか…、そんなことはどうでもいいんです…、普通の生活をさせてくださいよ!好きでもない人とか結婚とか…!もう、もう帰ってください!自由にさせてください!』


リト成り代わりだなんて知りたくなかった。
ララさえ来なければ、私は普通の生活を送れたのに!

…あ、でも、これはちょっと酷かったかな…

チラリ、ララを見る。


「名前…」


あれ?なんでそんな蕩けた目で私を見るの?


「僕のこと好きじゃないとか言いながら、そこまで僕のこと理解してくれてたんだ…」


だんだんと話がイヤな方向に行ってる気がしますせんせー。


「僕、ほんとは名前と結婚するって、デビルーク星に帰らないための口実だった。けど、僕…、名前と、結婚したい!」

『…………?!ちょっ、違う!違いますよ?!』

「僕の子どもを孕んで名前!」


いやぁぁぁああああ!!!


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