間に合ってます。 4


いまだに逃げ続けてる結城名前です。

私のライフはもうゼロ!
やめたあげてよお!

後ろから来る女の子たちの勢いが怖いよぉぉおおお!!


「ね、名前。なんであの子たち怒ってるの?」
『ララのせいでしょうがぁぁああああ!!』


ララが変なことを言うから!!
私ってば、かわいそうじゃないですか?!


「あ。行き止まりだ。」
『うそぉぉおお!!』


どうしようどうしよう。
え?私ってリンチ確定ですか?
女の子たちにフルボッコ?!

それだけはいやぁぁぁあ!!


「ね、名前。逃げたい?」
『逃げたい逃げたい逃げたいですぅうう!!』
「じゃあさ、僕名前と結婚するから、名前の家に住んでいいよね?」
『え。』


こ、この人、私に取引持ちかけてる?
しかも、すごい悪徳商法なんですけど!


「早く決めないと、追い付かれちゃうよ。」
『うわぁぁああんん!!わかったから、助けてくださああい!!』

「ん。約束ね!」



こうして私は悪徳商法に捕まったのです。

みかぁぁあんん!!ごめんなさあああいい!!


「じゃ、ペケ。あとはヨロシク。」
《はい。》
『は、早く!!』

「ワープ!」


ララがそう言ったとたん、私たちは光に包まれた。


「………へ?」
「き…消え…た?」


私たちがいた場所に残ったのは、私の制服とペケだけだった。





『んっ…、ここどこですかぁ…?』
「さぁ?コレ、緊急脱出用だから、行き先は決めらんないだよね。」


目を開けると、真っ暗な場所。
ここどこだろう?

いや、それよりも問題が、

『(なんか、スースーする?)』

それに、何かと密着してる感じが。

あ、やばい。嫌な予感がします。
この、私が成り代わったリトって、確かエロハプニングとか多かったんですよね。

はい!とゆーことは!


『〜〜〜〜っ!???!』
「あ。このワープくんって、生身しかワープ出来ないんだ。」
『うぇぇええ!??』


全裸な女(私)と、これまた全裸な男(ララ)。

裸見られたぁぁああ!!
お嫁に行けないよぉおおお!!


「え…」
『うぇ?』
「ロッカーの中で、なにしてるの…?」


そこには驚愕な顔をした西連寺くんがいました。

いやいやいやいや…
こんなラブハプニングあり?!ありですか?!


「誰?」
『いや、あの、ちょ、違うんですぅううう!』


慌てて、身体を腕で隠しながら、首を振る。

やめてぇえええ!!
これ以上私のライフゲージを削らないでぇええええ!!


「とりあえず、この服で隠して!」
『!あ、ありがとうございますぅうう!!』


西連寺くん、テライケメン。

私にトレーナーを貸してくれた西連寺くんに感動しながら、それを羽織る。


「いつまでもここにいるわけにはいかないし、僕、結城さんの服持ってくるね。」
『な、なにからなにまでありがとうございますぅうう!!』


もう西連寺くんと結婚したあぁああ!!

そんなことを考えつつ、西連寺くんの出てった扉を見つめる。

やだ、隣からすごい視線来る。
ララからの視線がぱなぁぁあ!!


「…ねぇ、名前。」
『はい!』
「子作りしよっか!」
『は……はい?』
「あ、大丈夫。優しくするから。」


貞操の危機だった。


『間に合ってますからぁぁあ!!』
「大丈夫大丈夫。」
『やめてくださいぃいいい!!そして全裸で迫るなぁぁあ!!』


もうやめてあげてよお!!


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