「……ぃ、ぉ…、」
『んぅ…?』
誰かに揺さぶられて、目を開ける。
すると、そこには頭の上に包帯?的なのを巻いためっちゃんこ美人さん。
「おい。そんなところで寝ていると、風邪引くぞ。」
『びっじーん。』
「……寝ぼけてるのか?」
その言葉に首を傾げる。
だって、美人だったんだもーん!
別に寝ぼけて言ったわけじゃないよう。
うん。でも、この美人さんは誰?
『えっと、で、どちら様?』
「?私のことがわからないのか?」
『え。私にこんな美人な友達いないよう!いや、あれ?でも、あれ?いたっけ?』
ブツブツと呟く。
こんなめっちゃんこ美人さんがいたら、男子にモテモテだよね!
私もドキドキするもん!
「…別に知らないなら、無理に思い出さなくていい。」
『うーん…でも、知ってる気がするかも?』
「ふ…今日のお前は面白いな。」
そう言って、美人さんは私の頭を撫でながら微笑む。
……美人さんは、微笑むともっと美人さんになるのね…
思わず、顔が真っ赤になったやい!
『えへへ…』
「(可愛い。)」
撫でられると嬉しくなるよね!
しかも美人さんに撫でられちった!
『で、美人さんの名前はなーに?』
「…本当に知らないのか?」
『うん。知りませぬ。』
美人さんは少し悩むように、顎に手を置いたあと、何かスッキリしたように、微笑んだ。
おおぅ…!シャイニングスマイル…!
「なら、いいだろう。」
『え。名前は?』
「名前なんて、さした問題じゃないだろう?」
色気たっぷりに首を傾げて、色気たっぷりに私の頬に手を添える。
『そ、そそそそうですね!』
「ふふ。可愛いな。」
『、』
色気たっぷりです。色気たっぷりです。せんせー!
私に向けて、体操座りで微笑む色気たっぷりお姉さんに、ときめきが止まりません。
▽
トキメキたくさん座談会なう!嘘ぴょん。
本当は私の愚痴大会。
いきなり、このヘンテコ世界に来たこととか、男の人がどんだけダメかをお話してた。
お姉さんは優しいから、私の話をちゃんと聞いてくれた。
お姉さん優しい!やっぱり、男とは違うね!
「じゃあ、名前は男嫌いなのか?」
『嫌いとかじゃないよ!ただ、怖いだけ。』
「なら、そのうちアンパンマンにも慣れるよ。名前は、優しいから。拒絶することは苦手だろう?」
『うーん…』
アンパンマン(仮)のことを思い出す。
確かに、悪い人じゃないんだよね。
てゆか、いい人?
「最初は挨拶からでも始めてみたらどうだ?」
そんな優しく諭されるように言われたら、否定なんて出来ないわけでありまして。
コクリと頷いた。
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bkm