イケメンは二次元に限る 4


恐らくたぶん、バタコさんになった名前さんだよ!
もう、いろいろとわけわかめだよ!

またまた気絶した私が目を覚ました時に、ジャムおじさんが相談に乗ってくれたよ!記憶喪失ってことになったよ!名前さん、涙目だったよ!そして、分かったのが何故かバタコさんのポジションに私がいることだよ!もう名前さん、涙流してたよ!

いやいやそれよりも問題は、

「名前さん、一緒にパトロール行きませんか?」

何故かアンパンマンが人になってることです!!しかもイケメン!!うわぁぁあんん!!誰か助けてぇぇええ!!なんで?!ほわーい!へるぷみー!!


『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃいい!!近寄らないでぇぇええ!!うぇぇえええ!!!』
「あははは。」


笑いごとじゃなぁぁいい!!
私が後ずさって、明らか逃げてるのに、アンパンマン(仮)は素晴らしい笑顔で迫ってくる。うわぁあ、素晴らしい笑顔ですね!わかります!わかりたくないよばかぁ!そりにしたって、笑顔で迫ってこないでくださあいいい!!

こんなイケメンな人間がアンパンマンなんて認めない。断じて認めない。ずぇったい認めない!!


『うあぁあんん!!ごめんなさいってばぁぁあ!!』
「なにを謝ってるの?ぼくは何も怒ってないよ。」
『じゃあ、ジワジワと近寄ってこないでぇぇええ!!』
「あはは。」


笑いごとじゃなしぃぃいい!!


『家出してやるぅぅうう!!!』

「あ。外に行っちゃった。」


そのまま私は涙を流しながら、外に飛び出した。

うわぁぁああんん!!
もう帰ってこないからなぁぁあ!!!


「ジャムおじさん、どうしましょう。ぼく、迎えに行きますか?」
「ふふふ。名前もすぐに帰ってくるよ。少し混乱してるんだろうねぇ。」


もうみんな緩いわ!!!





『ぅうう、もうイヤだ。イケメンなんて二次元だけでいいんだ…』


大粒の涙をボトボトと零しながら、森の中をてとてと歩く。

なんで、ふっつーのアンパンマンの世界じゃなくて、アンパンマンが人間(しかも男しかもイケメン)な世界なんだよう!

男嫌いの私に対する嫌がらせ?嫌がらせか!!三次元に男なんていらないの!二次元だけでじゅーぶん!


『ばかーーーっ!!!』


森の中、空に向かって思いっきり叫ばずにはいられなかったのです。
べ、別に変人とかじゃないからぁぁあ!!

ずんずん森の中を進んで行くと、開けたところに出た。


『わーお!きーれーいー!』


きゅんきゅんいたします!すごく綺麗なお花畑!現代にはない、こんな綺麗なお花畑にトキメキを感じますわ!

ぱふんっと、お花畑で横になる。

うーん。空も綺麗…

きっと、アンパンマン(?)の世界じゃなかったら、こんな景色は見れないだろうなぁ…

そよそよ流れる風が、私の髪を揺らす。
太陽も、優しく私を照らしてて、なんか落ち着く。


『ふぁぁー…』


その気持ちよさに大きな欠伸、のちお昼寝です。

あー…イケメンがいないって幸せですーん。

おやすみなさい。


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bkm
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