週末に慊人とデートの約束を取り付けて教室に戻ると、クラスメイト(うおちゃんはなちゃん由希含む)全員が疲れきった顔をしていた。
中心には元宮さんと兎憑きと辰憑きと猫憑き。ちなみに、その中には死にそうな顔をした由希。
やばwwwマジワロスwwww
どうせみんな四人の茶番に疲れてるんだろ。
さっさと、お引き取り願わなくては!
「名前…?」「名前、」
四人のもとへ行こうとすると、うおちゃんとはなちゃんに話しかけられた。
それにニコッと笑顔を返す。
『ん?なぁに?』
「なにしに行くの…?」
『あの人たちにお引き取り願おうと思って。』
「大丈夫か?」
『うん!私も、ちょっとは怒ってるんだよ?』
ええ、そりゃあもう。
ヒクリ、うおちゃんが「さすが今日子さんの娘…」とか呟いてたのは気にしない。
『あの、』
にっこりと透スマイルで、いまだにくっちゃべってる四人と由希に近付く。
私が近付いたとたんに、キラキラと輝く由希の瞳。どんだけイヤだったんだろー。
「どうしたの?本田さん。」
『はい。迷惑なので、帰っていただけますか。』
注目は疑問形じゃないところだよwww
そこ、怒りポイントwww
「は、ふざけんな…」
『ふざけんな、はこっちのセリフですよ?見てください。クラスメイトのイヤそうな顔。』
私の言葉に、反論してきた猫憑きの言葉に被せる。
周り見てから、反論しろっていうんだ。この馬鹿。
『だいたい、今日は文化祭なんですよ?知ってますか?周りにはたくさんお客さんがいるのに、一部のお客さんだけに三人もいらないはずです。それに、由希くんはここの看板娘ですよ?それを親戚だからって理由でずっと拘束されちゃたまりません。そんなにお話がしたいなら、どうぞ教室の外でお願いします。』
言い切ったとたんに、周りからパチパチと拍手が送られる。
やだwwwお客さんまでやってるwww
気持ちいいわwww
「ちっ、」
「そうだよね…ごめんね!羽衣!」
「悪かった…」
「え、?あ、ううん!大丈夫だよ!」
おい、大丈夫!じゃないよ。
あんたたちが謝るのはこっちのハズだよね?
はぁ?馬鹿なの?阿呆なの?死ぬの?
私の心は狭いんだい!
「ごめんね、みんな。それに、名前も…」
『ゆ、き、』
ポンポンと由希に頭を撫でられて、ハッとする。
やば、あと少しでキレるところだったや!
と、私が一安心していると、私の頭を撫でてた由希が引っ張られた。
「ね!由希!私と一緒に客寄せしよ!」
「俺と羽衣だけでいいだろ…」
「でも、由希一人じゃさみしいじゃない!」
「ったく、しょうがねぇなぁ。」
由希の意志はガン無視で話を進める元宮さんと猫憑き。
さっきまで、落ち着いていた私の怒りがふつふつと沸き上がってきそうです。
私の心は狭いんだよ?このクソ自己中どもめ!
口が悪くなるのもご愛嬌。
『あの、』
「俺はここでやる仕事があるから。二人は、はとりと紅葉をおくってきなよ。」
私の言葉を遮って、そう言う由希に、またまたクラスメイトが拍手をしたのは言うまでもない。うおちゃんはなちゃんは拍手してなかったけどね!
ちなみに私はというと、言ってることは男前なのに女装なう!な由希にツボって、一人で笑いを堪えてました。
ごめんね!由希!
反省はしてないwww
prev next
bkm