原作?なにそれおいしいの? 23


あのあと、落ち着いた慊人とラブラブお買い物をして家に帰ってきた。

慊人のツンとデレの黄金比率パネェwww
ドキドキしっぱなしwww


『たっだい……』


にこにこ笑いながら玄関の扉を開ける。
ピシリと固まった。

玄関の前で仁王立ちしてる笑顔の由希。
その笑顔が真っ黒な気がするのは気のせいですか。

いやん、これなんて死亡フラグwww


「おかえり、名前。」
『……ただいまです。』
「名前、早く入らないの?」

「……へぇ。」


慊人が入ってきたときの由希の表情www
笑うしかないwww

……うん。笑えないやい。


「名前は俺を置いて、慊人と二人っきりだったんだ…ふーん…へぇ…」
『いやいやいや。由希、ちょっと落ち着こうか。うん。ほら!今日は鍋だよ!わーい。』


棒読みとか気にしちゃいけない。
由希を怒らせちゃいけない。今日の教訓。


「名前、一緒にお風呂入ろうか。」
『疑問系違うwww』
「……いや?」
『ぜひとも入ろうか!』


上目遣い可愛かった。
慊人の上目遣いばっちしいただきましたー。
くそう。ここにカメラがあったら、写メとるのに。
いやいや、むしろ私の背がもうちょっと高かったら、慊人を上から写メをぱしゃぱしゃ出来たのに。

そんなことを考えていると、バキッ、変な音。


「…名前、」
『いやぁ、あはは。うん。…とりあえず、中に入ろっか。うん。』


音は由希くんが持ってたボールペンが折れる音でした。
なんでそんなボールペンなんて持ってるのか、なぁんて聞いちゃいけないよね。さらに言えば、なんでボールペンが剥き出しだとかもスルー。

恐ろしい子…!


『あれ?お父さんは?』
「…さっき、一回帰ってきて、着替え持ってたよ。今日は会社に泊まるって。」
『うそん。』


な ん だ っ て !
この気まずい雰囲気の中、三人ですか。三人なのですかぁあ!いやん、気まずいwww


『とりあえず、夕飯の準備しよっか!』
「俺も手伝うよ。」「僕も手伝う。」
「「…………」」


ちみたち、仲が良いんだか悪いんだかわかんない。

バチバチと睨み合ってる二人を見て、思わず助けを呼びたくなった。




グツグツ鍋が煮えてるお!肉うまし。


「「『…………』」」


空気は最悪だけどね!うわあい!
慊人と由希の間に降るブリザード。そしてその間に挟まれる私。

もうこの空気なに。

それにしても、豆腐とお肉うまし。
もぐもぐと食べてると、由希と目が合った。微笑まれた。
さすが由希!びっじーん!


「なに僕の名前と笑いあってるの?名前は僕のなんだけど。」
「名前は慊人のじゃなくて俺のなんだけど。」

どちらのモノじゃないwww

とか、言いたいけど、この吹き荒れるブリザードの中に入っていける勇気がない。恐い。


『あ。』


そういえば。


「「どうしたの、名前。」」
『だから、君たちは仲が良いの?悪いの?どっちなの?』
「「悪い。」」


それにしたって仲良くハモってるね。羨ましいよ。
うん。まあ、それはいいや。


『由希、明日から私とずっと一緒にいてー。』
「え?」「なんで?由希だけずるい。」


ムスッとした慊人のお皿に野菜を入れながら話す。

あ。由希に野菜入れられた。

『んー。元宮さんに、ちょっとお仕置きをと思ってね!』
「そ。なら、俺も協力しようかな。」
『よかったー。由希ありがと!』
「僕も、協力したいけど…」
『慊人は私の愚痴聞いてよ。元宮さんと関わるの、それだけで愚痴愚痴言えるわ!』


ケラケラと笑いながらも、私の頭の中には透がいた。

ここは物語が外れた世界。
とことん、やってみせようじゃん。



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bkm
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