遅刻したら、教師とやらにすごい文句を言われた。
私にとって先生は松陽先生以外いらないから先生なんて言う気はないんだけど。
そんな私に注意してくる男の人を無視してると、諦めたのか私をクラスに連れてってくれるらしい。
私が教室に入ると、注目されたあと、何故かコソコソ話していた。
まあ、それもしょうがないかもしれない。
スカートはすでに短くて、濃紫の髪に緑の瞳。
目立つわぁ。
とりあえず他人はどうでもいいので黙って空いてる席に座る。
隣の席のやつは髪が黄色で、まるでまた子みたいでちょっとだけ親近感が湧いた。
『(……さっさと元の世界に帰りたい。)』
なんて考えてから、案外自分は高杉になる前の自分じゃなく、高杉の自分が気に入っていることに気付いてクスリと笑った。
前の世界のことを考えていると、説明はもう終わって帰りらしい。
あれ?私ってなんのために学校に来たんだろ…
そんなことを思いながら帰ろうとすると、隣の男子が私の方を振り返って話しかけてきた。
「ねぇねぇ、なんで遅刻したんスか?」
『え、』
黄色男子がまた子と似てるなぁ、とは思ったけどしゃべり方まで同じらしい。
それにちょっとだけ驚いて目を開く。
こんな偶然ってあるんだ…、
「あ、オレ黄瀬涼太って言うッス!」
『私は高杉名前。遅刻した理由は迷ったから。』
とりあえず、仲良くする気もないので遅刻した理由を言ってすぐに教室から出ようとする。
すると、黄瀬に呼び止められた。
なんなんだ一体。実はお前また子の親戚だろう!また子にそっくりだぞ。
「途中まで一緒に帰らないッスか!」
『あ、遠慮する。』
「即答?!」
ガーンとショックを受けている黄瀬を一瞥したあと、私は今後こそ教室から出て帰ることにした。
それにしても、黄瀬って阿呆っぽいキャラだなぁ。
クスリと笑って、私は家に帰ったらうん十年ぶりにポケットなモンスターをやるゲームをしよう!と足軽に帰った。
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bkm