■ 親の浮気相手なんて知りたくなかった。
着々とロードのヤンデレ化が進んでいるようです。
いや、マジないわ。
ヤンデレフラグのアンテナが三つバリバリ立ってるよ、コレ。
ロードはとうとう私の友達を半殺しにしました。
理由?私に触ったからと私としゃべったからだそうです。なにそれ怖い。
そんな私はただいまロードとおしゃべり中。普通にしてれば可愛いのに。何故にヤンデレ?
「でねぇ、今度千年公がルーチェに会いたいんだってぇ」
『そ、そうなんですか?会えるといいですわね』
絶対に会いたかないけどね。
なんで私が千年公とかラスボスに会わないといけないの。
絶対やだよ。私は金持ちと結婚してニート生活を送るんだい。
まあ、そんなこんなでロードのヤンデレフラグが思ったより強くて折れない。
しかも、最近は私と千年公を会わせたくてしょうがないらしい。
死亡フラグびんびん。最悪。
しかもつい先日、私の家の庭師が亡くなった。
イケメンで私にお小遣いくれたり、お菓子くれたり、お小遣いくれたりでいい人だったのに。私は悲しいわ。
それより問題なのはその庭師が亡くなって以来、私のお母さんが部屋に閉じこもって出てこない。
あれ?これってドロドロの関係だったりする?嘘だろ。オイ。
…どうでもいいか。私に関係ないし。うん。
だからね、私のお父さんが死んだのは関係ないと信じたい。
いや、死んだっていうより行方不明?なんか私の屋敷の人の何人かが行方不明らしいんだよね。
でね、周りには砂があるんだって。
……………………フラグ立ったぁぁぁぁああああああ!これ絶対死亡フラグ立ったって!
え?これってアレだよね。アクマさん光臨ですよね?ありえねぇぇぇえええええ!
しかも、絶対私のお母さんと庭師できてたよね。知りたくなかったんだけど。母親の浮気相手なんて知りたくなかったよ。いや、本気で。
うふ。てゆうか、私大ピンチ。
「オナカガ空イタ。ネ、ネ、食ベテモイイカイ?」
私の目の前には私のお母さん。結構美人なんだよ。私に似て。
今は庭師の魂が入ってるけど。親切心で夕飯持ってたのが私の最後か。親切心なんて出さなきゃ良かった。
…え?冷たい?母親と自分だったら自分のが大切だからしょうがない。
そんなことを考えていたら、元私の母親はとうとうアクマになった。
あーあー。死にたくないんだけどな。
だんだんアクマが近づいてきて私は目をつぶった。
「危ない!」
『は、?』
声が聞こえた方を見ると歪な腕に白髪の頭。
……なにフラグですか。
その白髪の男(なんか見たことあるけど全力で気にしない。)は、アクマが出した弾を歪な腕で受け止めたかと思うと、すぐにアクマを破壊した。
私はそれを見ながら命を助かったことに感動するのではなく、このフラグをどうやって回避するかと、これから金持ちライフが出来るのかしか頭になかった。
とりあえず。
母親の浮気相手なんて知りたくなかった。切実に。
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