■ もうなんだかやっていける気がしない。

『腰が痛い…!』


ベッドから起き上がれない痛みに思わず涙腺を緩ませる。

昨夜、私の貞操はドロンしました。
百合プレイ完了しました。なにそれ泣きたい。あ、普通に処女も消え去ったよ。
バージンロード歩く予定だったんだけど、何故かぱあ。マジありえない。
そして責めが私にだけ集中したのもありえない。どうせさヤるなら、一人ずつにしてよ、お願いだから。なんであの二人はヤってる時に喧嘩するんだろーね。


「陽奈多ー大丈夫ぅ?」
『ダメ。ロード、とりあえず寝させて。馬乗りにならないで。』
「今日もやりたかったのにぃ」
『………』


きっと、ロードは私を殺す気なんだ。
このダメージ受けまくりの私を見て、よくそんなこと言えるよね。恐い。


「陽奈多、ミルク」
『あ、ティキ、ありがとー』


ティキからマグカップに入ったミルクを受け取る。ちなみに砂糖たっぷりいれる派ですよ、私。

腰が痛いけど、寝ながら飲んだらとっても悲惨なことになるからね。


『おいし…』
「僕にもちょうだい?」
「ロードは自分で淹れてこい。」


私のミルクを物欲しげに見ていたロードにティキがそう言う。
うん、それ正解。

もう当分は歩きたくない。部屋から出たくない。
いや、まあ、部屋から出ることはほとんどないんだけれども。


『はぁ…』
「…なあ、」
『なに?』


ミルクを飲んでホッと一息していたら、ティキに話しかけられた。

それに返事を返すと後ろから抱き締められる。
いつものことなのでスルー。


「陽奈多は、俺が人殺ししてたら俺から逃げるのか…?」
『……私に被害がなければ別に』


ぶっちゃけ、本音はそれだ。
私に死亡フラグが立たなければ、ロードとかティキがエクソシストを殺しても別に気持ち悪いとは思わない。恐いとは思うけど。

だから、ロードたちの好意がこっちに向いてるのはまだいいんだよ。それがヤンデレなのが嫌なだけで。


『とにかく、私を殺さないでね?』


にっこりと微笑んだ。

とにかく私は平和に暮らせればいいや。
軟禁状態でも、ヤンデレたくさんいても、死ななければそれで。

あ、そしてニートが出来たら文句なし。

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