■ 誰がなんと言おうと私の一番は自分。

うん。ヤンデレが可愛いとか勘違いだった。


「陽奈多陽奈多陽奈多陽奈多陽奈多陽奈多っ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ!!!」
『あぁ、うん。』


こんなののどこが可愛いんだ。
いや、本当に。

家に着いてから謝るか私の名前を呼ぶかのループなんだけど。
別にそれだけならいいけど、ロードって私のこと抱き締めてやるんだもん。

暑苦しい。重い。めんどくさい。
もういいっつてんのに。


「おい、ロード。お前は陽奈多に引っ付きすぎだ。」


そんなことを思いながら遠い目をしていると、何故かヤンデレが増えた。


「ティッキーには関係ないでしょぉ?」
「関係あるに決まってんだろ?陽奈多は俺のことも好きなんだから。」
「……陽奈多ー?ほんとぉ?」


あぁあ!なにこの浮気がバレた男、みたいな心境。

どちらにしても、私の死亡フラグ!


『……ほんとだよ?私、みんなが幸せにしてる顔見ると、すごく幸せなの。ロードも笑ってくれると、幸せなんだけどな…』


これを言うときに、ちょっと儚げで微笑んで言うのがポイント。

するとロードは頬を染めて、私をぎゅーッと抱き締めてきた。


「僕もねぇ、陽奈多が笑ってると幸せなんだぁ。」
『ロード、ありがと。…わっ、』
「俺もお前が笑ってると幸せだ。」


二人いっぺんに抱き締められて苦しいんだけど。

帰りたい。

二人のヤンデレに苦しいくらいに抱き締められながら、さっさと帰れることだけを祈った。



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