■ 速やかに私を元の家に帰してください。
あぁ、本当私はどうしてここにいるんだろう。
私が今いるのは念願の外。
ただし首輪はついてる。
どんなプレイだよ、とかは突っ込まないで。
しかも外は外でもアレだよ。アレ。
「陽奈多!ここが巻き戻しの街だってぇ!陽奈多と初めてのデートだねぇ!」
『……そうですねー』
いつもより数倍はテンションの高いロードさん。
いや、どんな原作フラグですか。
ティキ・ミックがヤンデレだと分かりーの、ルル=ベルがヤンデレだと分かりーの。
もう一体全体このヤンデレ率はなんなんだとか思っていた時に、ロードに連れられて(正確には連行されて)外に出たらここにいたというわけだよ。
レロがまともで何気いい子だった件について私としては話しあいたいのだけど。
「早く一緒に行こぉ?」
『いや、あの、』
「?どうしのぉ?」
ロードはそれを許してはくれないらしいです。
そして、私の記憶だと巻き戻しの街には入れなかった気がするんだけど。
てゆうか、アクマたくさんじゃん。
私切実に行きたくないよ。
「陽奈多ー?一緒に行ってくれないのぉ?……僕のこと嫌いになっちゃったぁ?」
そう言ってロードがするのはあの真っ暗な瞳。
しかも、繋いでる手の力が半端ないことになっている。
『嫌いになんてなるわけないじゃないか。よし、行こうか。』
「僕も陽奈多だぁいすきだよ」
もうこのヤンデレフラグ誰かへし折ってくださいよ。
一歩離れたところで巻き戻しの街に入ろうとするロードをみる。
すると、それは絶対に入れないだろうと思う音がした。
バリッ、
『…ねぇ、ロード。あきらか私たち入れないんだけど。』
「大丈夫だよぉ?陽奈多は僕のだからぁ。」
私の意見なんて出番ではないんですね。わかります。
……泣こうか。
「ほら、こっちに来てぇ。」
『………ロード、危ないよ。』
「大丈夫だからぁ。」
私はしぶしぶと、本当にしぶしぶとロードの元へ向かう。
すると、ロードはいきなり私を自分の元に引き寄せると私と一緒に巻き戻しの街に入ってくれやがった。
バリッバリバリッ
『いやぁぁあ!ちょ、ロード!顔!顔!』
「陽奈多心配してくれてるのぉ?大丈夫だよぉ。」
心配とかそんなんじゃなくて!
ロードの顔がめっちゃグロくて私が恐いんだって!!
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