■ ちょっと状況についていけない。

アクマから助けてもらった私。
私の命の恩人は主人公だった。
ないわ。マジでないわ。
なんで、平凡な金持ちの娘を主人公が助けんのよ。わけわかんね。

あはは。死亡フラグとかもういらない。
てゆうか、なんでアレンがここにいんの。

ここにはなんもないから。
しいていうなら、ロードが通ってる学校があるね。
わー。やったねー。ノア殲滅に一歩近づいたねー。おめでとー。ぱちぱちー。

……頼むから私を巻き込まないで。

とりあえず、ボーッとしているのもなんなので、私を助けてくれたアレンにお礼を言う。
あ、ちゃんと、涙目もオプションで。


『命を助けてくださりありがとうございました。』
「いえ、大丈夫ですよ!怪我はありませんか?」
『はい、この通り何もありませんわ。』


そう言って泣きそうなのを我慢するように笑えば、案の定アレンは私を見て両親を亡くしても健気に頑張る少女に見えたんだろう。
アレンは辛そうな顔をしながら、私の頭を撫でながらそうですか…と呟くように言った。

うん…なんかごめん。
私、全然気にしてないのにそんな顔されると私の良心的ななにかが痛い。

まあ、別に気にしないけど。


『…貴方はどちらから?』
「あぁ、こちらにルーチェ・ハミルトンという名前の方はいませんか?ちょっと用事で…」
『……私ですが』


あぁ。どうしよう。嫌な予感しかしない。
なんでだ。エクソシストがなんの用事だ。


「貴女がですか…」
『はい。どういったご用事でしょうか?』


私はにっこりとお嬢様のように笑う。
営業スマイルとか余裕。

私の笑顔にアレンさらに辛そうに顔を歪ます。
あれ?なんかすっごい嫌な予感。


「…、エクソシスト総本部、黒の教団から貴女を連れてくるよう頼まれました。ご同行お願いできますか…?」
『はぁ?』


あ、やべ。素が出た。

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