*されたらどうしますか?
えーっと、うん、なに話していいかわかんないけど、一番最初の出来事から話そう。
私はいわゆる平凡という凡人の人間です。
そこらへんにいるような、代わりのきく人間。
死んでも悲しむのは身内だけ、みたいな。
そんな平凡な私が唯一人とは違うと言えるのは、感情の起伏が少ないことです。
あれ?自慢にならない。がっでむ。
私は学校でいわゆるイジメというものにあっていた。
理由は私みたいなのに、イケメンな幼馴染がいることが許せないらしい。
そんなくだらない理由でイジメられていた私は、さらにくだらない理由で殺された。
理由→異世界にトリップしたいから。
意味わからない。
凡人には理解できない域だと思った。
そして私は悔しいと感じることのないまま、自分の世界とさよならした。
自分の世界とさよならしてから十年。
私はよくわからないけど生まれ変わったらしい。しかもタイムスリップ?みたいな。
目が覚めると私は知らない女の人に抱かれていた。パニックにはならなかった。
不思議には思ったけど。
そして私は五年間、その女の人のもとで子どもとして過ごした。
十年生きてたのになんで五年間?っていう質問は察してほしい。
私は感情の起伏が少ない=表情が乏しい。
私を産んだ親はそんな私を不気味に思ったらしい。結果、捨てられた。
なんていうか、少し驚いた。
自分が捨てられたのは初めてだったから。
まあ、そんなのポイポイやられてたら私は生きてなかったんだけど。
ちなみに、生まれ変わってから一番驚いたのは自分の手から氷と炎が出たことである。
でもまぁ、便利だし別にいいと思う。
そんなわけで、私は五年間子ども一人で山奥で生きている。
これがあんがい楽しいらしい。
山の中の動物たちは私に懐いてくれてるらしいし。もとは薬剤師の勉強してたから野草だけで十分過ごしていけてる。たまにわからない草があると動物たちが教えてくれるし。
これが巷で噂の自給自足生活か。
そして今日も今日とて山奥で動物たちとぼーっと空を見てると何かが降ってきた。