私を間に挟んで喧嘩するんですか?


今日もかすがさんと佐助さんに黙って山の中を散策していた。

ちなみに今日はモロと一緒。
モロは身体がすごく大きいから私をいっつも乗せてくれる。

そんなふうにモロと私が散策していると、突然モロが駆け出した。


『わっ。』


それにちょっとだけ驚いて声を出す。
モロが駆け出した先には小太郎さんがいた



『あ、小太郎さんだ。どうしたんですか?』
「(二人が心配してた。)」


パクパクと、小太郎さんがゆっくりとした口調で私に話してくれる。
最近、私は口パクでも小太郎さんの言ってることがわかるようになった。小太郎さん限定だけど。私、進歩してる。すごい。

そんなことを考えていると、目の前に小太郎さんの顔が来た。


『?なんですか?』
「(早く帰らないと怒られる。)」
『………帰ります。』


ちょっとだけ考える。
それから怒ってる二人を想像して背筋がゾワリとしたので素直に帰ることにした。
怒ってるかすがさんと佐助さん恐い。

私が答えると私は小太郎さんの腕の中に。
とたんに、強い風を感じて私は目をつぶる
すると、すぐに私と小太郎さんは家のまえにいた。

忍者ってすごい。


『ただいま帰りました。』
「要!!風魔退け!」
『か、かすがさん。』


私の言葉にすぐさま二人が来る。
それから私は、小太郎さんの腕から私を奪取したかすがさんに抱き締められた。


「まったく…!心配しただろう…!!」
『ご、めんなさい。』
「これからは一言言ってからにしろ!」
『(でも、言ったら行かせてくれないと思う。)』
「わ か っ た な ?」
『……はい。』


怒ってるかすがさんやっぱり怖かった。
ちょっとだけビクビクしながらかすがさんの腕に抱かれる。
すると、すぐに私はかすがさんから佐助さんの腕に移動してた。


「はいはい。かすがばっかりずるいでしょ?要ちゃん、俺様と一緒にお団子食べようか。」
『ぇ、あ、はい?』
「もう!要ちゃん可愛い!!」
『ふぎゃっ、』
「貴様は要に迷惑をかけるのは大概にしろ!!!」
「迷惑じゃないよねー?要ちゃん」
「私が迷惑だ!!」


また喧嘩を始めた二人に、小太郎さんと思わず目を合わせてため息をついてしまった。
かすがさんも佐助さんも、私を間に挟んで喧嘩するのはやめてほしいです。


そのあと、助けてくれた小太郎さんには、要ちゃん特製塗り薬をあげた。

お仕事頑張ってください。小太郎さん。
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テーマ「人外ファンタジー」
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